元巨人「クロマティ」が来日 子どもに「ワタシ、知ッテル?」

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 豪快なフルスイングを披露するのは、懐かしのウォーレン・クロマティ(65)。1984年から7年にわたって読売ジャイアンツに在籍し、89年には首位打者としてチームを日本一に導いたレジェンドである。

 9月最初の日曜日、千葉県内のショッピングモールにて、ホームランの数などを競う体感型VRゲーム「MLBホームランダービーVR」の決勝大会が開催された。普段はアメリカで子どもたちに野球を教えている“史上最強助っ人”がイベントのゲストとして登場したわけだ。

「ミナサン、コンニチワ! オヒサシブリデース!」

 そうカタコトの日本語で挨拶すると、会場は大盛り上がり。レジェンドによるVRゲームの実践では、ぎこちない様子でスタッフに装置をセットしてもらうや「バットはどこだい?」と狼狽。客も笑いながら見守る。スタートすると、はじめは空振りや見送りが続き、“オイ!”と大声で叫んだりしたものの、まもなくコツをつかんでホームランを連発、名選手の底力を見せた。すっかり気に入ったのか、ゲーム終了後には、「クリスマスにはこれがほしいよ」とリップサービスまで飛び出し、大いにゴキゲンなのだった。

 健在なのはバッティングだけじゃない。通りがかりのお客さんからひっきりなしにサインや写真撮影を求められ、皆に人懐っこく対応。小さな子どもには「ワタシ、知ッテル?」そうおどけて親世代を喜ばせた。クロマティの魅力は永遠に不滅、ということか。

週刊新潮 2019年9月12日号掲載

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