反日演説をする女子高生…浮き彫りになる「韓国の病」8・15現地ルポ

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反日博物館に長蛇の列

 例えば同日夕刻、先ほどの集会とはまた別で、ソウル中心部の光化門広場で行われた反日集会には、あくまで主催者発表ではあるものの10万もの人が集まっていた。通称ロウソク集会と呼ばれるこの集会では、アジテーターの呼びかけと同時に、参加者が一斉に「NOアベ」と書かれたプラカードとロウソクを掲げた。そして、声を揃えて「NO、NO、NO、NO、NOアベ!」なる“オリジナルソング”を、なぜか能天気かつポップに歌い上げた上で、

「アベは謝罪しろ!」

「アベは辞めろ!」

 といったフレーズを、飽きることなく約2時間にわたって何十回、何百回となく繰り返したのである。参加者の中には、安倍晋三総理の写真に黒いチョビ髭を加え、その背景にナチスのハーケンクロイツを添えたプラカードを手にした人もいた。要は「アベ=ヒトラー」というわけだ……。

 この集会にも、高校生をはじめとする子どもが多数参加していた。やはり韓国での反日の根深さに思い至らざるを得ない。

 こうして地下水脈にまで浸透してしまっている反日。それを実感させる光景は他にも見られた。

 光化門広場から車で10分ほどの場所にある西大門刑務所歴史館。日本統治下で刑務所として使われていたこの建物は、現在、当時の様子を再現した「博物館」となっている。

 その展示物のいくつかを紹介すると、天井から逆さ吊りにされ、頭から桶に突っ込まれて「水責め」を受ける罪人の原寸大人形(写真1)。また、爪の間に突っ込んで罪人を拷問するための箸(写真2)。さらに、「実体験」ができる、人ひとりがようやく入れる狭さの独房(写真3)。これらが「史実」なのかどうかはさておき、少なくとも来館者に反日意識を強烈に植え付けることだけは「確実」な博物館なのである。

 そして驚くべきは、光復節当日、この博物館で300メートルにもわたる長蛇の列ができていたことである。しかも、その多くは就学前の子どもを伴った家族連れや、仲良く手を繋いだ若いカップル。つまり、ディズニーランドよろしく、祝日のこの日、韓国では反日を「楽しむ」ための博物館に人々が群がっていたのである。そんな韓国の人たちに、いくら未来志向の日韓関係を目指そうと言われても、首肯できる日本人は多くはあるまい。

(2)へつづく

週刊新潮 2019年8月29日号掲載

特集「8・15『光復節』現地ルポ 『反日』と『反大統領』に分断された韓国の断末魔」より

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