上野樹里主演「監察医 朝顔」で改めて分かった連ドラ“ヒットの法則”とは

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月9復権か

「そればかりか、共演者は一気に出さず、レギュラーの志田未来は第2話から、上野に厳しい意見を言う検視官・杉本哲太は第6話から、視聴者を飽きさせないようバラバラに登場させた。ゲストにも、第3話に宇梶剛士、第6話にはダチョウ倶楽部の上島竜兵を、本題とは関係ない容疑者として取り調べるなど、スパイスも効かせている。こうしたキャスティングは思わず、ズルい、と感じせるほど見事です」(同)

 だが、ドラマには不運もあった。第3話には放火のシーンがあったが、放送予定の4日前に京都アニメの放火事件が起こった。フジテレビは急遽、第1話と第2話のダイジェスト版に差し替えて放送することを決定し、第3話は改めて編集してから放送した。

「1週間後に放送された第3話は、事件の被害者に配慮し、丁寧な編集作業が行われていたのには感心しました。このドラマに賭けるスタッフの並々ならぬ意欲が伝わってきました」(同)

 上野の祖父役である柄本明の演技が、くどくないのもいい。

「失礼ながら、ここまでフジが、あの手この手を使って番組を作れるとは、思っていませんでした。三冠王の頃、トレンディ路線は計算ではなく、勢いで作っていた感じがしましたし、低迷してからは、何をやるにもパッとしなかった。ヒットの法則を駆使したこのドラマを見る限り、月9復活も近いでしょう。次回の第7話では、ついに母(石田ひかり)のその後が明らかになりそうですし、数字はさらに上がりそうです」(同)

 上り調子の月9「朝顔」。余計なお世話ながら、10月からの月9「シャーロック」(主演・ディーン・フジオカ)が心配である。

週刊新潮WEB取材班

2019年8月26日掲載

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