渋野日向子が「笑顔を絶やさない」理由を、友人・母親・元コーチが明かす

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 ナイスショットも観たいけど、よっちゃんイカをパクつく姿も可愛いのである。世界が注目する大一番でも、息詰まる一進一退の攻防でも、決して笑顔を絶やさない。渋野日向子(しぶのひなこ)、弱冠20歳。人呼んで“スマイル・シンデレラ”の誕生秘話。

 世界はおろか日本でもほぼ無名のルーキーがゴルフ全英女子オープンを制した。海外メジャーの日本人Vは男女通じて樋口久子以来42年ぶり。快挙は海外でも大きく報じられた。

 ゴルフに興味のない方も一度彼女のプレーを観てはいかがか。とことんゴルフを楽しむその姿は観ているこちらをも楽しませる。

「日向(ひな)ちゃんは運動神経が良くて、運動会のリレーも毎回アンカーでした」

 と同級生の佐藤奈穂さんが明かす。

「小5か小6の時、クラスで腕相撲をすることになり、日向ちゃんがあまりに強いので“日向ちゃんvsクラス全員”になった。でも、男の子を含めて誰も日向ちゃんに勝てませんでした」

 実は、渋野がゴルフを始めるきっかけを作ったのは奈穂さんだった。

「小2の時、練習場でゴルフを教えている父から“無料レッスンやるから友達を連れてきて”と頼まれて、一番仲良しだった日向ちゃんを誘ったんです」

 奈穂さんの父・純さんは、岡山県のパルグリーンゴルフクラブ専属のコーチ。純さんは、渋野が人生で初めて打ったショットを鮮烈に記憶しているという。

「ジュニア用の7番アイアンで、50メートルは飛びました。1球目ですよ。鋭いスイングでボールにちゃんと当たったわけですから、びっくりしました。これは違うなと思いました」

 渋野の母、伸子さんもその日のことを忘れられない。ちなみに、伸子さんは筑波大でやり投げの選手だった。

「1時間ずっと集中して打っていました。そこまで集中力がある子じゃなかったので、きっとゴルフが好きなんだろうなと。レッスン後に“やる?”と聞いたら“やる”と言うので習わせることにしました」

 以来、渋野は毎週、純さんの元に通い詰めた。

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