韓国に出没した「マイク・ホンダ」、慰安婦問題で安倍首相に「謝りなさい」と発言

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中国のスパイ?とソウル訪問

 下院議員という肩書を失ったホンダ氏。だが、慰安婦問題への追及の手は緩めない。

「ホンダ氏は17年に、サンフランシスコ市にある『社会正義教育財団』(ソン・ソンスク代表)のラッセル・ロウ事務局長と一緒にソウルのリベラル系新聞社『ハンギョレ』に招かれ、慰安婦問題について記者のインタビューに答えています。実はこのロウ事務局長、中国系アメリカ人なのですが、中国のスパイ疑惑がある曰くつきの人物。ロウ氏は、上院のダイアン・ファインスタイン議員の補佐官を20年間務め、FBIから中国のスパイであると指摘され、13年に解雇となっています。中国の国家安全部へ情報を流していたのですが、中国への協力が政治情報提供だけだったため、訴追が難しかったようです」(同)

 この社会正義教育財団は、慰安婦問題で日本の責任を追及し、この問題をアメリカの子供の教育に盛り込むことを活動目的としている。実際、昨年4月には、サンフランシスコの18の高校に、教師用学習指針書「慰安婦歴史とイシュー」を配布した。その内容は、90年代から慰安婦の歴史を積極的に教えようとした国際社会の動き、サンフランシスコを中心に設置された慰安婦碑の背景などを紹介している。

韓国では“過去の人”

 産経新聞ソウル駐在特別記者の黒田勝弘氏によれば、

「ホンダ氏は、米下院議員時代、韓国では良心的な日系人として知名度が高かった。彼の発言は注目され、ほぼ毎年のように、慰安婦がらみのイベントがあるとアメリカから呼ばれていました。ところが選挙で落選して現役を退いてからは、韓国でも急に存在感を失った。韓国では完全に“過去の人”です。今回ソウルで、慰安婦問題で安倍首相に謝罪を求めましたが、あまり反響はなかったですね」

 先の古森氏がこう分析する。

「彼は、日系アメリカ人の中では孤立していましてね。もう亡くなりましたが、民主党の長老と言われたダニエル・イノウエ元上院議員からも、『何でそんなに慰安婦問題を追及するんだ』と非難されていました。議員を辞めた後は、彼にはもう発言力がありません。そんな彼をソウルに招いた韓国は、日本による輸出規制問題でよほど困っているのでしょう。とにかく日本を非難するためなら、使えるものは何でも使え、ということですね」

週刊新潮WEB取材班

2019年8月19日掲載

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