吉田輝星、プロの壁に苦しむ…斎藤佑樹の“二の舞”にならないようにするには?

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 昨年、夏の甲子園で大活躍し、鳴り物入りでプロ入りした日本ハムの吉田輝星がプロの壁に苦しんでいる。

 6月12日の広島戦で初登板初勝利を飾ったものの、次戦の中日戦で黒星を喫してその後は二軍暮らし。8月14日に再び一軍のマウンドを踏んだが、ロッテ戦では3本塁打を浴びて3回6失点でKOされた。現在は、一軍再昇格に向けて二軍戦で登板を重ねているが、長打を打たれる場面が目につく。

 専門家はどうみているのか。あるプロ野球解説者は、吉田の現状について「何も心配はない」と語る。

「吉田に対して『周囲は何を求めているんだ』と聞きたいです。結果を出すに越したとはないですが、結果が出なくても、それは当然です。結果を出したのは甲子園でのこと。例えば、地方大会で負けた中にも、素晴らしい投手はいたはず。吉田が注目されているのは、いろいろあってマスコミが持ち上げたからでしょう。まだ高卒一年目選手ですから、この結果でも不思議はない。それは野球だけじゃない。サラリーマンでも入社一年目から多くを期待しますか? 最初は先輩からいろいろ学んで経験を積まなければ、結果は出ないでしょう。それと一緒です」

 吉田の潜在能力は誰もが認めている。浮き上がるようなストレートと、切れ味鋭い変化球は、プロでも十分通用する。MLBの日本在住スカウトは「投手として試合の流れを読む力がある」としたうえで、こう続けた。

「吉田を見ていて最も感心したのは、試合の中でやるべき事をやれるということ。例えば、牽制をするところ、ストライクを投げてはいけないところ……。マウンド上で、そういった場面をしっかり理解している。逆にそれができるから、実力が下の選手を相手にして、力をセーブして打たれるケースもあった。まあ、これも一流投手が持つ特性のようなものですけどね」

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