「雅子皇后」だけでない皇族の語学力、雅子様よりにさらに上といわれるのは誰?

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天皇陛下のフランス語力

 雅子さまの陰に隠れた格好だが、天皇陛下の語学力も称賛に値する。幼少時から最高の教師たちによる質の高い教育を受け、英国に留学され、各国の王室関係者などと交流の機会をもっただけのことはある。

 フランス語については、学習院大学でルソーの研究家でパリ日本館の館長も務められた小林善彦先生の教えを受けられたようだが、昨年のフランス公式訪問ではベルサイユ宮殿での晩餐会で見事なフランス語でのスピーチをされて絶賛された。

 上皇陛下は世代が違うし留学もされていないので今上陛下と比較するわけにはいかないし通訳を使われることが普通だが、米国人バーニング夫人も含めてあの世代としては良質な語学教育を受けておられ、英語もフランス語もそれなりにお話になるようだ。

 ちなみに、昭和天皇はもともと、フランス語のほうが上手だったといわれる。戦後の訪欧中にエスカルゴの殻をお土産に所望されて、「3個」と仰ったのかと思ったら「サンク(フランス語で5の意味)」だったというエピソードがある。

 美智子さまについては、小学校は雙葉、中学から大学までは聖心女学院で、英語とフランス語を学ぶには当時として恵まれた環境だった。また、婚約前には、ベルギーにて開催された「聖心世界同窓会第1回世界会議」の日本代表として出席し、欧米へ長期の旅行をされているが、これは、外貨事情から海外観光旅行が自由でなかった当時としては希なことだった。

 美智子さまの英語・フランス語については、「あの世代で海外生活の経験のない方としては驚異的な水準であり、おそらく、御成婚ののちもかなりの研鑽をつまれたとしか考えにくい」と専門家からも絶賛されている。

一方、秋篠宮皇嗣殿下については、皇太子殿下と同じく英国に留学されているが、各国の王室との交流といったことの機会は同等でなかったようだ。しかし、タイにおけるナマズの研究など独自の国際交流もされており、国際交流に十分な語学力だと聞いている。

 妃殿下の紀子さまも意外に長い在外経験をお持ちだ。父で経済学者の川島辰彦氏がペンシルベニア大学大学院に留学したことから、ものごころついてから小学校1年生の途中までアメリカの現地校で過ごされている。

 そののち辰彦氏が学習院大学助教授となったために帰国され、学習院の中等部に入学されたが、2年生の時に、辰彦氏がオーストリアのウィーン近郊ラクセンブルクの国際応用システム分析研究所(IIASA)の主任研究員となったので、それから、2年間をここで過ごされ、紀子さまはウィーンのアメリカ・インターナショナル・スクールで学ばれた。

 そうしたことから、英語は問題なくできるし、ドイツ語も日常会話程度は、ということらしい。ただ、長じてからの留学経験などはお持ちでないので、限界があるのも確かだ。

 一般に幼少期に在外経験があると発音やヒアリング能力は高くなる。ただ、多彩なボキャブラリーや複雑な思考を外国語でできるのは、高校生とか大学生として過ごさないとだめだし、大人としての丁寧な物言いができるのは、大学院や社会人としての経験が必要だ。

 そういう意味では、雅子さまは、幼稚園、小学校、高校、大学、大学院というすべての時代の経験があるので別格ということになる。

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