グダグダ会見で脚光の吉本「岡本社長」とAKS「松村元取締役」驚くべき共通点は

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夕刊紙の見出しも類似

 吉本興業の岡本昭彦社長(52)は7月22日、約5時間半にも及ぶ会見を行った。だが、その誠意ある対応は完全に裏目に出た。あまりにも要領を得ない受け答えに、視聴者だけでなく所属芸人からも呆れる声が上がったのだ。

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 岡本社長の会見を見ながら、既視感を覚えた方はいなかっただろうか。今年3月、当時NGT48に所属していた山口真帆(23)が暴行被害を受けたとされる事件で、運営母体のAKSは第三者委員会による調査報告書の説明会を開催した。

 AKSの取締役を務めていた松村匠氏(56)が記者会見に臨んだのだが、その途中で山口がツイッターで反論。記者が読み上げて質問すると、途端にしどろもどろになってしまったのだ。こちらの会見も2時間半の長丁場だったことは記憶に新しい。

 岡本社長の会見は、夕刊フジ(電子版zakzak)が7月23日、「吉本クーデター危機!? 岡本社長ぐだぐだ5時間半会見 加藤浩次『やっぱり辞める!』 千原ジュニア『ただただ面白くない』」と報じた。(註:数字表記などをデイリー新潮のフォーマットに併せた。以下同)

 松村氏の場合も、ライバル紙である日刊ゲンダイが3月25日(電子版)、「AKBグループを蝕む“大企業病”運営側グダグダ会見で露呈」と報じた。2紙とも「ぐだぐだ/グダグダ」という形容詞を使っている。

 民放キー局で番組制作に携わるスタッフは、「報道の内容や方向性だけでなく、お二人には個人レベルの共通点も少なくないですよ」と指摘する。

「岡本社長は元マネージャーで、松村さんはバラエティ番組の元デイレクター。共に芸能界を裏方として支えてきました。そして、岡本社長はダウンタウン、松村さんはとんねるずに可愛がられ、黒子の制作サイドであるにもかかわらず番組に出演した“スタッフタレント”としても有名です」

 その共通点を表にまとめてみた。ご覧いただきたい。

 2人とも関西地方で育っていることも大きいだろう。岡本社長の出身大学は、奈良県にある天理大学。松村氏は大学こそ東京の慶應だが、高校は大阪の名門・北野高校を卒業している。更に、それぞれアメフト部とラグビー部に籍を置いた。

「岡本社長も松村さんも“昭和の就職活動”で高く評価された人材でしょう。ラグビーとアメフトという激しいチームスポーツを経験しているので、上意下達の命令には忠実でしょう。突破力もあり、さぞかし上司からは評価されるタイプの社員だったはずです。そもそも、あのダウンタウンととんねるずから信頼を得ているのですから、ただ者ではありません」

 ひょっとすると、30年前のまま時間の流れが止まっていたなら、2人は依然として優秀な社長と役員だったかもしれない。だが、時代は変わってしまった。

「2人の悲劇は、“コンプライアンスに対する考えが甘い時代に出世した”ということに尽きると思います。良くも悪くも、お笑いの現場は活気に満ち、イケイケドンドンで何でもやれた。その勢いのまま、共に出世街道を駆け上がっていったのでしょう」(前出・番組制作スタッフ)

 現在、視聴者の芸能界を見る目は極めて厳しい。「コンプライアンス=法令遵守」と、不祥事が起これば「説明責任」が求められる。この2人に、この2つを求めるのは、無理な話である。

「あの素人然とした喋りだけでも、視聴者は落胆したと思います。別に面白いことを言う必要はないのです。最近は、スティーブ・ジョブズ(1955~2011)を頂点に、『自ら発信できる経営者』がスタンダードになりました。賛否両論あるとはいえ、日本でも孫正義さん(61)が頑張っています。視聴者は無意識のうちに、そういう人々と比べてしまったでしょう。そもそもお二人は、ダウンタウンやとんねるずに気に入られて引き上げられた、“体育会系のオジサン”に過ぎません。率直に言って、今の時代が求める経営者、役員の資質を満たしているとは思えません」(同・番組制作スタッフ)

週刊新潮WEB取材班

2019年8月1日掲載

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