横綱相撲ではなかった「安倍総理」の参院選 4選と改憲に裏シナリオ

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解散カード

 再び鈴木氏が言うには、

「必ず選挙で勝てるような布陣でなければ、総裁選の4選は見えてこない。ですから、次の改造は総理の求心力を高め、同時にポスト安倍の動きを封じる方向に舵を切ると思います。菅さんの官房長官や二階さんの幹事長は留任で、何とかして小泉進次郎氏を初入閣させようと動くのではないか」

 そこで盤石な第5次安倍内閣が発足したとしても、総理に残された時間は少ない。今の衆院議員の任期満了は2021年9月までの総裁任期の翌月に控えるのだ。

 政治部記者が話を継ぐ。

「仮に安倍政権が任期満了で退陣しても、次の内閣の発足後すぐに衆院選があるようでは意味がない。必ず解散カードは切られると永田町では見られていますが、衆参同日選を封印してしまった以上、解散時期がより限られることになります。10月には消費税増税、天皇陛下の即位行事が続き、来年7月に五輪の開会式があるという中では、早くても今年の秋から年末、遅ければ来年の五輪前後が有力視されています」

 参院選が終わっても、また再び選挙の季節がやってくる。今度こそ総理は横綱相撲が取れるだろうか。

週刊新潮 2019年8月1日号掲載

特集「戦いすんで『令和デモクラシー』の悪夢」より

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