テスラ社の自動運転車で初の「交通事故」 夫を奪われた妻の悲痛な叫び

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私たちの家庭をぶち壊しておきながら…

 だが、櫻井さんの妻は、この主張に憤りを隠せない。

 事故直前のモデルXの車内では妻子のある被告人と、助手席にいた女性との間で次のような会話があったという。

 ゴルフ帰りだった2人の会話には、

〈君と一日中いちゃいちゃ、ベタベタしてられればいいんだけど〉

〈いやだぁ〉

〈川崎のいつものところで、いちゃいちゃして〉

〈夜には帰っちゃうんでしょ?〉

〈それなら、グランドハイアットに寄ってさ〉

 などと、「男女の仲」を匂わせるやり取りが散見されるという。睡魔に襲われた男を見かねて、女が〈起きて〉〈運転かわろうか?〉と問いかける場面もあったそうだ。

「被告人は彼女を“友人”と言い張っていますが、とてもそうは思えません。女性と浮ついた会話をした挙句、居眠り運転までしていたわけです。それでも、事故直後は居眠り運転を含め、全面的に非を認めていた。だからこそ、四十九日に届いたお花も受け取りました。それなのに一転して自動運転に責任をなすりつけ始めた。そもそも、彼が居眠り運転さえしなければ避けられた事故です。私たちの家庭をぶち壊しておきながら無罪を主張するなんて、同じ子供を持つ親として到底許せません」(櫻井さんの妻)

 高速道路での居眠り運転が、重大な事故に直結する愚行であることは言うまでもない。だが一方で、彼女はこうも言うのだ。

「テスラの車でなかったら、夫は死なないで済んだかもしれない」

(2)へつづく

週刊新潮 2019年7月18日号掲載

特集「『自動運転車』で初の惨事! 暴走コンピューターに大黒柱を奪われた母娘の慟哭」より

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