国民民主党代表・玉木雄一郎が失った「三つのお宝」の話

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 国民民主党代表・玉木雄一郎氏の不幸が止まらない。

「8月の埼玉県知事選に、国民の大野元裕(もとひろ)参院議員が手を挙げたのですが」

 と、野党担当記者。

「玉木代表はその大野氏に、土下座せんほどに頭を下げ、参院選公示の前日である7月3日までに議員辞職してくれと懇願したのです」

 お願いのワケは、

「参院の埼玉選挙区の定数は4。ところが国民の現候補者は共産の後塵を拝して5位を走り、次点落選の予想が。ここでもし3日までに大野氏が辞めれば、補選が同時に行われて計5議席を争う形となり、国民が滑り込める見通しでした」

 だが、大野氏は要請に応じず、国民はきたる参院選で議席を失う公算大だ。

「大野さんが議員辞職しないので、参院補選は10月になりました。そこに埼玉県の上田清司(きよし)知事が出馬します。大野さんは上田氏の念願である国政復帰のお膳立てをする見返りに、すでに自身の知事選に上田氏からの支援を取り付けている。2人の間で密約があったと取沙汰されているのです」

 とはいえ、大野氏の知事選の見通しは暗く、

「何しろ自民が支援する元プロ野球選手の青島健太氏の圧倒的優勢が伝えられています。上田県政では旧民主党系会派が与党でしたが、青島氏が当選すれば、国民民主党は野党の地位に甘んじざるを得なくなる」

 つまり失うもの二つめ。さらにはこんな悲報まで。

「10月の参院補選では、上田氏は無所属で出馬して勝利するでしょう。彼はこのところ自民党の二階幹事長と親密で、当選後には二階派の特別会員になるとの見方すらある。そうなった日には、大野氏が持っていた国民の1議席は自民の手に渡る恰好です」

 宝を三つ失って、タマったもんじゃない玉木サンだ。

週刊新潮 2019年7月18日号掲載

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