「ジャニー喜多川さん」死去 これから事務所に押し寄せる荒波

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今後は“非ジャニ”の男性アイドルが続出?

 舞台やコンサートなどの演出やプロデュースは昨年末に芸能界を引退した滝沢秀明氏が引き継ぐ。その才能はエンタメ界で高く評価されており、性格も「真面目で勉強熱心」(演劇記者)なので、演出とプロデュースは心配ないのだろう。ほかに堂本光一(40)らも舞台等の演出を得意とする。

 問題は新人の発掘や育成だ。ジャニーズの繁栄を続けるためには、「美男子になるローティーン」「個性派の人気者に育つローティーン」を見抜けるようにならなくてはならないが、それがジャニーさんのようにできるのか?

 滝沢氏は今年1月、ジャニーズJr.のマネージメントやプロデュース、新メンバーの発掘を行う関連会社「ジャニーズアイランド」の社長に就任した。会長が喜多川さんだった。

 ジャニーズJr.とはスター予備軍的存在であり、現在は数百人がいるとされる。「嵐」も「NEWS」も「KAT-TUN」も、もとは所属していた。ジャニーズJrの層の厚さがジャニーズ事務所の強みの一つなのだ。

 ジャニーズJr.に入るための競争率は数百倍。その審査はジャニーさんが行っていたが、今後は滝沢氏が担うことになる。責任重大である。滝沢氏の目やセンスに事務所の将来がかかっている。

 社長は藤島ジュリー景子副社長が引き継ぐことになる。ジャニーさんの実姉で同じく副社長のメリー喜多川さん(92)の愛娘だ。

 ジュリーさんの評判はというと、滝沢氏と同じく、すこぶるいい。

「上品で礼儀正しく、賢明な人」(民放スタッフ)、「フェアな常識人。駆け引きとかは使わない」(別の民放スタッフ)。

 とはいえ、そんな高潔な人柄を懸念する声があるのだ。

「ジュリーさんは20代前半のとき、フジテレビの秘書職に就いていたくらいで、一流企業でOLをしていてもおかしくない人。管理職にもなれるでしょう。でも、芸能ビジネスは独特。テレビ局やレコード会社と渡り合い、ほかの事務所の後れをとらないようにしなくてはなりません。上品なお嬢さまだけに、押しの強さを発揮できるのか…」(前出・レコード会社スタッフ)

 懸念材料はまだある。長らくエンタメ界を活性化させてきたジャニーさんに対しては、ほかの事務所も敬意を抱いており、男性アイドルグループを積極的につくろうとしなかったが、今後はそうでなくなると見られているのだ。

「これからは枷が外れる」(前出・民放スタッフ)

 テレビ界の対応にも変化が現れる可能性がある。

「これまでは、テレビ局がジャニーズ以外の男性アイドルグループを起用すると、その局に出演しているジャニーズ勢を一斉に引き上げられる恐れがあったので、ジャニーズ以外の男性アイドルグループの起用は控えた。圧力ではないのです。事務所が出演者を引き上げるのは自由ですから。テレビに出るのが難しいとなると、ほかの事務所は男性グループをつくろうとする熱意が下がります。けれど、ほかの事務所が次々と男性アイドルグループをつくり、熱心に売り込んでくるようになると、状況は違ってくるかもしれません」(前出・民放スタッフ)

 一部の大手事務所は既に男性アイドルグループを結成しているのだが、テレビにはまったく登場しない。ジャニーズ事務所にテレビ局が気を使っているというのが定説だ。とはいえ、複数の事務所が次から次へと男性アイドルグループをつくると、潮流は変わっていくだろう。

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