「ジャニー喜多川さん」死去 これから事務所に押し寄せる荒波

エンタメ 2019年7月9日掲載

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 男性アイドルグループをほぼ一手に担うジャニーズ事務所のジャニー喜多川社長が7月9日、逝去した。87歳だった。社長の座は姪の藤島ジュリー景子さん(52)が継承し、会社経営やマネージメントを統括するのが既定路線であり、一方でジャニーさんが行っていたプロデュース面は昨年末で芸能界を引退した滝沢秀明氏(37)が引き継ぐ。だが、ジャニーさんが類い稀なる才能の持ち主だっただけに、同事務所の行方は波乱含みだ。

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 芸能関係者たちは「ジャニーさんは天才だった」と口をそろえる。あるレコード会社スタッフは「男性アイドルのメーンターゲットは女子高生ですが、その女子高生の感性を完璧に理解していた」と舌を巻く。

 どんな男性アイドルが求められているのかが分かっていたのだ。

「その上、まだ十代前半の男の子が、これから美男子になるかどうか、あるいは女性ウケする個性派に成長するかどうかを、見抜く目を持っていた」(同・レコード会社スタッフ)

 目の前にいる小学校高学年の男子が、高校生になるころに美男子になるかどうかなんて、まず誰にも分からないだろう。ところが、ジャニーさんは言い当てられた。実際、ジャニーズの美男子軍団の中には、ローティーンのころには平凡な顔立ちだった人が珍しくない。

 将来の美男子を言い当てるより難しいのが、やがて個性派として支持される男の子を見抜くことだろう。ジャニーズには美男子とは言い難い人気者も数多いが、やはりジャニーさんが発掘し、育成した。

 ジャニーさんは、まさに慧眼の持ち主だったのだ。

個人の魅力を見抜いたり、磨いたりするのに力を注いだだけでなく、グループづくりにもまた熱心で、才能を存分に発揮した。

たとえば、解散したSMAP(1988~2016)もメンバーは自分で選び、グループ名(スポーツ・ミュージック・アッセンブリー・ピープル=スポーツと音楽の融合人間)もまた自ら考えた。デビュー曲も自分で決めた。ほかのグループもみんなそうだ。

これも独特の感性なのだろう。グループ名を付けるのもうまかった。ジャニーさんが付けるグループ名は、当初は「ピンと来ない」と首を傾げるエンタメ関係者が少なくない。Kinki Kids、関ジャニ∞、Hey! Say! JUMP――。ところが、ほどなく「いい名前だ」「この名前しかない」という声が高まり、完全に定着する。やはり「天才」としかいいようがないだろう。

 それだけに、ジャニーさん不在のジャニーズ事務所を危ぶむ声がある。

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