国内男子ツアー初V・堀川未来夢があえて祈った「ライバルのイーグル」

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 国内男子のメジャー初戦「日本ツアー選手権森ビル杯」(優勝賞金3千万円)が茨城県・宍戸ヒルズCCで行われ、プロ5年目の堀川未来夢(みくむ)(26)がツアー初優勝を果たした。

 印象的だったのは最終日15番ホール。首位堀川と4打差の2位・今平周吾(26)にイーグルチャンスが訪れた。今平は堀川と同学年で、昨季の賞金王である。

「(こういうとき)どうしても“イーグルパットを外せ”という貧しい心になってしまうわけですが……」

 と試合後、堀川が振り返る。

「あそこでは“絶対に入ってくれ”と思うようにしました。そして自分は絶対にバーディを獲ってやると。プラスの相乗効果になればと思っていました」

“いつも笑顔”の堀川らしいコメントである。その願い通り、今平はイーグルを決めたが、堀川もバーディを奪い、2人の差は一つしか縮まらず。試合はそのまま堀川が逃げ切った。

 優勝の鍵は初日にもあった。堀川は、同組で回ったジャンボ尾崎(72)からアドバイスを受けていた。

「開幕戦で一緒に回らせて頂いた際にパッティングを教えてもらいました。また一緒になれたので、成果を披露しようと……」(同)

 すると、堀川はスタートの1番ホールから6連続バーディ。勢い込んで初日、2日目、3日目と首位をキープし、初Vを見事完全優勝で飾ったのだった。

 ゴルフ記者によると、

「先週の女子ツアーも、原英莉花(20)が師匠のジャンボから金言を得て初優勝。実は今平も、昨年秋のブリヂストンオープンでジャンボと練習ラウンドを一緒に回ってアドバイスをもらい、優勝しています」

 ジャンボ自身は腰痛のため初日4番ホールで棄権してしまった。だが、レジェンドの言葉の力は今なお健在のようである。

週刊新潮 2019年6月20日号掲載

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