“引退”撤回の小林麻耶 極端すぎる自己表現への不安感

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 昨日言ったことと今日言ったことがコロッと変わる人というのはいる。そんな移り気さに自覚があり、恋愛するならそこに引っかかりを覚えない人がいい。過去そう言っていたのが、このほど「引退」を撤回した小林麻耶である。

 最愛の妹の闘病と死という辛い経験。連日の取材攻勢による精神的疲労。続く体調不良。夫への無遠慮な噂。そういったことが重なり、メディアに対する怒りにまかせて「引退」とブログで記したという小林。あくまでも本意ではなく、自分と家族を守るためにそうせざるを得なかったと先日の「直撃!シンソウ坂上」で語り、番組最後には仕事復帰への意欲を見せていた。

 確かに小林の過去は辛いものであり、「死にたかった」とまで言うほどの追い詰められようを考えれば同情すべき部分は多い。体調も持ち直し、夫ともラブラブなら何よりだ。ただ一方で気になったのは、小林の感情の振れ幅が大きすぎることである。

 夫とのドライブでは自らハンドルを握り、「左に曲がりまあーす、間違った右だあウフフフ」と始終ハイテンションでしゃべっている。別番組のスタッフに偶然会って大喜びしたと思ったら、「体調不良で仕事をキャンセルしたことを謝りたかった」と泣き出し、数秒後には隣にいる夫に「朝からごめんねウフフフ」と笑いかける。なんだかもう交感神経にずーっとスイッチ入りっぱなしで、見ていてこちらがドキドキするほどだ。

 同じく夫と出演したAbemaTVでも、周囲を置き去りにするような興奮ぶりは変わらない。「わーい」「すごぉい」「ありがとうございますぅ」「イヤだー」と、合コンのような相づちを連発しつつ、「キャハハ」「ウフフフ」とひっくり返ったような声で笑い出す。40歳目前とは思えない可愛さではあるが、顔の横で拳を握り、ポコポコと動かしながら話す相変わらずのぶりっ子っぷり。共演のみちょぱや高橋ユウなど、年下の女性タレントたちの醒めた目が気になった。思えば「恋のから騒ぎ」時代も、はしゃぎながらオチのない話をしていた小林の姿に、後列の女性たちが白けていたのを思い出す。

 真面目で一生懸命で頑張り屋、と自身を評していた小林にとっては、きっと懸命に番組を盛り上げたつもりかもしれない。しかし彼女の感情の振れ幅に、どうにも追いつけないのである。復帰に何の異論もないが、受け手の困惑に思いが至らないのは、伝え手として致命傷ではないだろうか。

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