“引退”撤回の小林麻耶 極端すぎる自己表現への不安感

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キャラづけに迷走した小林 狙うは女子アナ枠よりオモシロ夫婦枠

 今や各局の女子アナがフリーになって活躍する中、小林はどうもその波に乗り損ねた感がある。「自分の立ち位置をずっと考えてきたでしょ」と、母親も番組内で語っていたが、確かにキャラづけで迷走していた。20代はぶりっ子キャラ、30代では結婚できない痛い女に。生臭いスキャンダルもあった。

 そんな小林は「ずっと我慢をしてきた」と言う。唯一、夫の前でだけは、初めて我慢をしなくて良かったのだと述べていたけれど、アナウンサー時代は我慢、取材をされる側になっても我慢。限界まで、体を壊すまで頑張ってきたんです、と言いたくなるだろう。だが、自分の努力と世間の評価は必ずしも一致しない。努力の方向性だって大事だ。すべきと思っていた我慢は、そもそも求められていないことだってある。

 彼女が我慢をしなくなった結果が、あの振れ幅の大きい感情表現だとしたら、アナウンサーとしては使いづらそうだ。タレント女子アナ枠はライバルがたくさんいすぎて、繊細な彼女はまた「我慢」を強いられるだろう。けれども、夫大好きなハイテンション妻ポジションなら余地がある。客商売の夫にとっても、顔が売れれば万々歳。夫の役に立つのならと、はしゃぎがいも出るはずだ。

 小林が時折あげる、「ヒャーア」ってひっくり返った笑い声。聞き覚えがあると思ったら林家パー子だった。林家ペーが言うことにいちいち本気で笑ってあげるパー子の姿が小林に重なる。自分がどう見えるかより、「うちの夫って素敵でしょ」という愛情を芸に昇華した姿。趣味と実益を兼ねている。小林が得意な「一生懸命さ」は、そこでようやく報われるのではないだろうか。あとは同じく、夫大好きな妻タレント枠かつ奇声をあげる金田朋子に負けないよう、頑張って欲しいと思う。

(冨士海ネコ)

2019年6月8日掲載

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