日米中ロの首脳をストーカーする文在寅、韓国国民の前で虚妄の“外交大国”を演出

韓国・北朝鮮2019年6月2日掲載

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 首脳会談を日米中ロに哀願する文在寅(ムン・ジェイン)政権。「大国も北朝鮮も操る外交大国」を演じるための偽装工作だ。(鈴置高史/韓国観察者)

「短時間でいいから韓国に来て」

 5月28日、韓国外交部が国会議員と現職の外交官を「機密漏洩」で告発すると発表した。発端は最大野党、自由韓国党の姜孝祥(カン・ヒョサン)議員が5月9日、会見で以下のように語ったことだ。

●文在寅大統領がトランプ大統領と(5月7日に)電話協議した際、「短時間でも韓国を訪問して欲しい」と述べ、(5月下旬の日本訪問後の)訪問を説得した。

●これに対しトランプ大統領は「興味深い問題だ」と言いながらも「日本訪問後に短時間立ち寄れば十分だろう」「在韓米軍の前で文大統領と会うことが可能か考える」「最終的にはボルトン国家安全保障補佐官に5月下旬の訪韓が可能か検討させる」と答えた。

 青瓦台(大統領府)はこの発言に強く反発。報道官が直ちに「外交慣例に反する根拠のない発言だ」と批判した。

 外交部も姜孝祥議員の高校の後輩である外交官がこの電話協議の内容を漏らしたと明らかにしたうえ「機密漏洩事件」と銘打って反撃に出た。

 すると保守派は「機密漏洩と言うなら、姜孝祥議員の発言は事実ということになる」と政権側の主張の矛盾を追及した。

同盟破綻を隠す「物乞い外交」

 自由韓国党も追及の手を緩めなかった。5月23日には羅卿瑗(ナ・ギョンウォン)院内代表が「トランプ大統領にどうか一度来てほしいと乞うたのではないか。韓米同盟の破綻を隠すために、どうにかして握手する写真を見せようとしたのではないか」「外では物乞いし、内では欺瞞し弾圧する政権」と決めつけた。

 朝鮮日報も5月25日、社説で「こんなことが機密に当たるのか。青瓦台も電話協議後にはトランプ大統領の訪韓に関し議論したと公表したではないか」と批判した。

 産経新聞も文在寅政権を苦境に追い込んだ。5月27日の「トランプ氏、安倍首相に韓国への困惑伝える 『北と全く話進まなくなった』」は、トランプ大統領が安倍晋三首相に「文氏から『来てくれ、来てくれ』と再三にわたり訪韓要請を受けた」と語ったと伝えた。「物乞い」を日本の新聞に確認されてしまったのである。

 文在寅政権が国会議員と外交官を告発すると発表したのは、追い詰められたあげくの負け惜しみだ。これも韓国の保守からは「だったら“機密”を安倍首相に漏らしたトランプ大統領も告発したらどうか」と揶揄されてしまったのだが。

「機密漏洩事件」は韓国政界のドタバタ事件に留まらない。羅卿瑗・院内代表がいみじくも語ったように、米韓同盟は破綻の危機に瀕している。

 国民から悟られないうちに静かに同盟を解消に持ち込もうとする親北左派と、それを阻止しようとする親米保守の戦いが始まったのだ。

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