“令和よろしく”でTWICE日本人メンバーが炎上、徴用工の子孫も抗議で韓国メディアは…

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「過剰な民族主義情緒」への批判も

 しかし韓国でも、こうした過敏な反応にうんざりしている世論も少なくないようだ。まず、改元に対する素朴な感想を軍国主義に結びつけるのは強引だとの意見が、あちこちのメディアで見受けられた。

 例えばスポーツ東亜は、光云大学教授の次のようなコメントを紹介している。「年号の使用は日本人にとってごく日常的なことであり、時代を大きく区分するのに使っている」「天皇制への崇拝や過去の歴史の美化と結びつけるのは不自然だ」。

 またハンギョレは「『平成終わってさびしい』TWICEサナのインスタ、それほど問題だったのか」と題した5月2日付の記事で、上述の「強制徴用被害者の孫」にも触れながら次のように記した。「こうした非難が、過剰な民族主義情緒に基づいた飛躍または外国人女性への嫌悪として理解されるという批判も出ている」「日本国民として年号が変わったことへの所感を示すことに何の問題もなく、批判の対象にはならないということだ」。

 さらにオーマイニュースが5月3日付で掲載した記事には、次のような下りがある。「ネットコミュニティやSNSなどオンラインでは、『個人の正しくない歴史関連発言』を見つけ出して『親日疑惑』を主張することが愛国的行為だと思っている人がたくさんいる」「日本の『天皇制』とそれに基づく年号の使用に批判する点はある。だが愛国に囚われて客観的な視線を排除したままできごとを見るなら、私たちの社会や国にとって何の助けにもならない」。

 韓国でスポットライトを浴びる日本人アイドルを見舞った炎上騒動。華やかなステージにも歴史問題の陥穽が潜んでいることを、改めて浮き彫りにする結果となった。

週刊新潮WEB取材班

2019年5月13日掲載

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