“令和よろしく”でTWICE日本人メンバーが炎上、徴用工の子孫も抗議で韓国メディアは…

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平成へのメッセージと軍国主義

 TWICEのデビューは2015年。直後から韓国国内で高い人気を集め、トップアイドルに。日本でも2017年にCDデビューし、2019年3~4月にはドームツアーを開催。さらに5月下旬から、世界9カ国を回るワールドツアーを控えている。

 メンバーは1995~1999年生まれの9人。そのうち韓国人5人、台湾人1人、そして日本人がサナを含む3人の多国籍グループだ。所属事務所はK-POP界を代表する最大手の1つ、jypエンターテインメント。1996年生まれのサナは2012年に同社のグローバルオーディションを経て「練習生」となり、3年7ヶ月の下積みを経てTWICEメンバーに選ばれた。現地の音楽番組で司会を務めるなど、堪能な韓国語でも親しまれる人気者だ。

 だが人気が高いほど、何かあった時のバッシングも激しい。サナのコメントが注目を集め出すと、一部の現地メディアがこぞってセンセーショナルに取り上げた。見出しは「TWICEサナ、天皇退位に『さびしい』発言で物議」(釜山日報)、「天皇退位の日、TWICEのインスタグラムに日本語で投稿されたコメント」(wikitree)、「日本人サナ、天皇退位にさびしさ…『お疲れ様でした』」(mkスポーツ)といった調子だ。

 日本統治時代に皇民化政策が推進されたこともあり、戦後の朝鮮半島で天皇制は日本の軍国主義の象徴とも見なされる。サナのコメントは日本中のメディアにあふれていた平凡な言説だったが、韓国ではそれが軍国主義に結びついて炎上するロジックが存在するわけだ。

「強制徴用被害者の孫」まで登場

 さらに投稿の翌日、徴用工問題というまたデリケートでタイムリーな話題も、この騒ぎに加わった。「日本の軍艦島に強制徴用された被害者の孫」という人物が、jypエンターテインメント代表のインスタグラムアカウントに抗議コメントを送りつけたのだ。この長文コメントは、次のような内容で埋め尽くされている。「軍艦島が捏造された歴史に基づいてユネスコ世界遺産に登録されるのを防ごうと、不自由な体を押して辛い過去が染み込んだ軍艦島まで再訪した祖父を思うと、サナさんが投稿したコメントを直視することさえも、申し訳ない気になるというのが私の心情です」「日本でいまも続いている軍国主義的歴史を、韓国でプロデュースされ活動する日本人メンバーが恥とも思わないことが問題なのです」。

 なお投稿者の祖父チェ・ジャンソプ氏(故人)は、過去20数年にわたって軍艦島での徴用工体験を語り続けてきたとされる人物。韓国映画「軍艦島」の製作にあたり、証言を提供したともいわれる。ただしこの映画は、史実考証の正確さが大きく疑問視されていることで有名だ。また軍艦島と強制徴用を巡る韓国側の証言も、日本側との食い違いが数多く指摘されている。(参考:デイリー新潮「トンデモ韓国人に軍艦島の元住民が激怒、日本への憎悪を煽る荒唐無稽な言動とは」)

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