“令和おじさん”菅官房長官が異例の訪米でポスト安倍に浮上?

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 ついにこの人の名前まで囁かれ始めて、混迷を極めるのはポスト安倍を巡る駆け引きである。

 今月5日、菅義偉官房長官の訪米が報じられ、永田町が色めきたったのだ。

 政治部記者によれば、

「危機管理を担う官房長官が外国を訪問するというのは異例中の異例。拉致問題担当相として、事態の解決のため日米の政策をすり合わせると説明していますが、実際はポスト安倍として売り込みに行くのではないかと見られているのです」

 さらに、これに呼応するように、

「二階俊博幹事長が『文藝春秋』のインタビューで〈菅官房長官はポスト安倍の有力候補〉と断言したものだから、様々な憶測が飛び交う事態となった」(同)

 折しも“令和おじさん”ブームで菅氏の注目度が高まっている最中である。果たして、“菅総裁”誕生の布石は打たれたのか。

 これに対して、

「菅さんが、自らポスト安倍への意欲を口にすることは、まずないでしょうね」

 とは、自民党関係者。

「彼は、自分の野心を一切見せないことこそが、政権の危機管理を担う官房長官としての使命だと思っていますから」

 そして、

「菅さんが態度を鮮明にしないのをいいことに、あることないことを吹聴しているのは今井尚哉総理秘書官ですよ。一言でいえば、彼は菅さんとウマが合わない。安倍総理個人のリスクを考える今井さんは、政権のリスクを考える菅さんと意見が対立することもしばしばです。今井さんは何かあるたびに、“次を狙っている”と菅さんを警戒している」

 さて、菅総裁の現実味はというと、

「安倍さんが3期目の任期を全うすれば、次期総裁は世代交代となって、すでに70歳の菅さんにお鉢が回ってくる可能性は低い。ただ、安倍さんが任期途中で政権を投げ出すようなことになれば、有力候補に躍り出るでしょうね」

 新たな総裁候補が浮上して、安倍後継レースはますます混沌としてきた。

週刊新潮 2019年4月18日号掲載

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