「天皇陛下は韓国の味方」と書く韓国メディア 改元で目論む政治利用

韓国・北朝鮮週刊新潮 2019年4月25日号掲載

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天皇vs.安倍官邸を煽るメディア

「5・1」。この日は、日本にとって極めて重要な一日となる。言わずもがな、平成から令和への改元が行われる日だからである。

 現在、天皇皇后両陛下は思い出深い旧正田邸跡地などをおふたりで訪問され、平成の御代を締めくくろうとなさっている。また皇太子殿下と雅子妃殿下は、令和時代に向けて、今まで以上にお心を整えていらっしゃるに違いない。だが韓国は、御代替わりという時代の変わり目こそ「狙い目」と言わんばかりで、

「改元を『奇貨』として、皇室と安倍政権の対立を煽ろうとしている論調が目に付きます」(韓国ウォッチャー)

 具体的に見てみると、そもそも「令和」というネーミング自体に疑義を呈していて、例えばこんな具合である。

〈「令和」の「和」は日本自体を意味する言葉でもある。(中略)「天皇制」をもとに安倍政権が日本中心のナショナリズムを強化しようとするメッセージを出したのではないかと言われる〉(4月1日付「聯合ニュース」)

〈「和」は、太平洋戦争を引き起こした「昭和」裕仁日王の「和」と同じである。なんだか不吉な予感を拭いきれない〉(4月4日付「京畿日報」)

〈太平洋戦争を起こした裕仁天皇の元号が昭和だったことを考えれば、令和は「日本らしさを命じる」や「昭和時代への回帰を命じる」という意味として受け止めることもできる〉(4月5日付「週刊東亜」)

 令和が昭和への回帰を命じているとは、時代錯誤も甚だしいイチャモンにしか思えないが、こうした「令和揶揄」とは裏腹に、

〈今回の日本の新元号制定を機に、韓国政府は賢い対日関係を再び構築しなければならない〉(前掲の「京畿日報」)

 と、改元を日韓関係改善の好機として捉えるべきであるとの「前向き」な見解もある。しかし、そこは反日有理の国。その方法およびロジックは、やはり日本人の感情を逆撫でするものと言わざるを得ないのだ。

 まず、彼らの前提となっている「対日現状認識」を探ってみると、

〈明仁天皇は、安倍総理などの右傾化した日本の政治家らとは相反する歩みを示した。平和憲法の修正が生涯最大の念願の総理にとっては目の上のたんこぶだったが、韓国を含む周辺国にとっては心強い味方だった〉(同)

〈(皇太子殿下は)極右化しつつある安倍政権に唯一対抗できた立場にあった父親の明仁日王の信念を継続して推し進めることができるだろうか〉(4月3日付「etoday」)

 要は、韓国にとっての「敵」は安倍総理であり、彼らに言わせると天皇陛下は安倍総理に対峙している「敵の敵」、すなわち韓国にとっての味方ということになるらしい。その味方である天皇陛下、そして皇太子殿下を「利用」して日韓関係の改善を成し遂げようということのようなのである。その証拠に、

〈悪化の一途を辿っている韓日関係を修復させる架け橋の役割として、明仁日王の訪韓を求める声が韓日両国から出ている〉

〈新しい日王の即位を機に両国関係も未来志向的に発展することを期待する〉(いずれも4月3日付「韓国日報」)

 国会の議長が天皇陛下に謝罪を求めるような「危険」な国に、陛下ご自身が足を運ばれることを望んでいる日本国民がいるとは寡聞にして知らないが、何はともあれ天皇陛下に謝れと要求しておきながら、対安倍総理に関しては「味方」として振る舞ってほしいとは何たるご都合主義か。

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