枝野「立憲民主党」はどこへ向かおうとしているのか ライバルは自民党ではなく共産党?

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支持率3%

「立憲民主離れ」は数字に如実に表れている。各マスコミの世論調査でもピークは10%台半ばを超えていた政党支持率もこのところ1桁台の低空飛行を続ける。読売新聞が4月1日と2日の両日に実施した調査では政党支持率は3%に落ち込み、毛色が近い共産党と遂に並んだ。

 先の統一地方選で立憲民主党は、道府県議選で党籍を持つ現有議席から議席増を果たしたものの、国民民主党と足した獲得議席は前回2015年の民主党(当時)の7割にとどまった。

「民主党政権が失敗したのは自民党から政権奪取するために安易な合併を繰り返してきたからだ」。そう頑なに考える枝野氏の政治哲学は否定しない。「急がば回れ」とばかりに時間をかけて党の足場を固め、政権構想を練り上げる――という枝野氏の筋書きも、民主党政権時代の蹉跌を踏まえてのものだろう。

 しかし、政権交代に賭ける本気度、真剣味が伝わってこないのが現実である。野党第一党として政権打倒のために選挙や国会対策で野党共闘を主導することは責務だが、それに冷淡な枝野氏の姿勢は、利己的、独善的と言わざるを得ない。

 もともと「理屈は3人前。情はゼロ」(国民民主党幹部)と評される枝野氏だ。そんな孤高の党首を抱き、野党内で「1強」を謳歌してきた立憲民主党が、民主党時代からお得意だった“ブーメラン”に見舞われているのである。それこそが支持率ジリ貧につながっている要因ではないのか。

「純化」路線に固執するあまり、夏の参院選に向け、特に2人区以上での国民民主党など他の野党との共闘体制構築に背を向ける光景は、先の衆院選で排除されたことで幸いにも“希望”をつかんだ「成り上がり政党」が、逆に“排除”というリベンジに動いているように映る。

 また、安倍晋三首相の政権運営をことごとく「傲慢」などと攻撃するが、実は枝野氏自身が手を組むべき他の野党に対して「傲慢」になっていると受け止められても致し方あるまい。

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