塚田一郎議員、母が1億円騙し取っても被害者に「忖度」なし! 問われる政治家の資質

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塚田事務所の回答は…

 その老人ホームにTさんを訪ねたが、家族以外の面会は不可能だという。幽閉作戦は成功しているわけだが、塚田議員は被害者の声になんと答えるのか。

 ところが、対面取材は断わられたうえ、事務所宛てに送った詳細な質問に対しても、返ってきたのは、

「回答は差し控えます」

 の一言のみ。思い出したくもないほど後ろめたいのだろうか。だが、被害者への忖度が足りないことだけはたしかである。政治アナリストの伊藤惇夫氏も、

「安倍さんや麻生さんに忖度するくらい気が回るなら、被害者にもっと気を回すべきでしょう」

 と言って、続ける。

「母親の借金の一部が選挙資金に流れていたなら、一郎氏の連帯責任も問われますが、そうでなくても、身内が起こした不始末にきちっと対応するのは当然のこと。母親もコントロールできないこと自体、政治家として失格です。一郎氏が政治家だから被害者が遠慮しているとしたら、議員の地位を利用して問題から逃れていることにもなる。先の忖度発言にこのことを加えると、議員辞職してもおかしくない事態です」

 塚田議員のホームページには、〈山積する様々な課題を、一つひとつ丁寧に、根気強く解決していく〉とも書かれている。それが本気なら議員を辞め、山と積まれた借金を根気強く解決していくほかあるまい。

週刊新潮 2019年4月18日号掲載

特集「母親が1億円騙し取っても被害者には忖度しない『塚田一郎国交副大臣』」より

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