“電気グルーヴ”からドラッグをもらった――元DJ女性の告白と警察が放置した情報提供

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 自宅でコカインを使用した容疑で、ピエール瀧こと瀧正則容疑者(51)が逮捕されたニュースは、連日ワイドショーで報じられている。麻薬取締部の取り調べに対し、瀧容疑者は「20代の頃から大麻やコカインを使っていた」と供述しているが、今回、これを裏付けるような証言が飛び出した。

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〈中学の時からずっと憧れていて、雲の上の人だったんです。それが、クラブに出入りするようになってだんだん身近になって、直接ドラッグまでもらっちゃって(笑)。本当に夢みたいでしたね〉

 これは、2005年に刊行された『セックス依存症だった私』(小社刊)の中の一節である。著者は当時20代前半だった元DJの女性で、書籍は「K子」という筆名で上梓された。いまから20年ほど前、ドイツ・ベルリンで開催された「ラブパレード」での出来事を描写したものだ。

 ここでの「ドラッグ」とは、エクスタシー、つまりMDMAを指す。そして書籍では伏せられている〈雲の上の人〉というのは、「電気グルーヴ」の“メンバー”である。「電気~」が、瀧と石野卓球(51)の2人を中心に結成されたテクノユニットであることはご存じのとおり。

 今回改めて取材に応じたK子さんは、“当時のクラブイベントではエクスタシーやマリファナ(大麻)はなくてはならない存在だった”と語り、

「電気グルーヴのイベントでも当たり前のようにドラッグが出回っていました。もちろん、瀧をはじめ、関係者はみんなドラッグに溺れ、大麻やエクスタシーをキメていましたよ」

 と証言する。さらに、K子さんの更生を支援したジャーナリストでトキワ精神保健事務所の押川剛氏も、当時をこう振り返る。

「電気グルーヴの周辺で薬物が蔓延していることが摑めてきた。彼女のような若いファンも少なくないため、事実であれば見過ごすことはできません。私は彼女の証言をもとに関係者への取材を進めました」

 そして集めた情報は、静岡県警と警視庁の薬物捜査担当者に提供することとなった。2004年ごろのことである。が、押川氏の情報提供が、当時の捜査に活かされることはなかった。今回、瀧の逮捕によって、K子さんの証言が信頼に足るものだったことが裏付けられたわけである。3月20日発売の週刊新潮で詳しく報じる。

週刊新潮 2019年3月28日号掲載

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