朝ドラ「まんぷく」が最後に息切れ? NHK大阪放送局は「東京に負けるな!」と指令

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東京に負けるな!

 ここに来て、視聴率低下に大慌てなのが、制作の大阪放送局だという。冒頭で触れたようにNHK朝ドラは、その年度の前期(4月~9月)を東京、後期(10月~3月)を大阪が制作するというのが通例。それゆえ、お互いライバル心があるという。

「これは業界では有名な話ですよ。特に大阪放送局のほうが、東京放送局にライバル心をむき出しにしています。現場に“平均視聴率で東京に負けるな!”という至上命令が下るそうです。例えば、12年年度後期の『純と愛』(大阪制作)が平均17.1%と惨敗した後、東京の『あまちゃん』が20.6%とスマッシュヒットし、大きな話題にもなった。すると直後の大阪制作『ごちそうさん』で22.4%と追い抜き、さらに東京が『花子とアン』で22.6%と抜き返すというデッドヒートを演じています。ですから今、大阪では“なにがなんでも前期の『半分、青い。』の21.1%を上回れ!”と指令が出ているそうです。2月には『土曜スタジオパークin大阪』として安藤サクラをゲストに迎え、今月17日の大相撲中継(大阪場所)には『まんぷく』出演中の大谷亮平が番宣で出演。一方で視聴率が上がることについては東京も歓迎なので、16日の『土曜スタジオパーク』には芦田愛菜と脚本家の福田靖も出演しています。大阪はなりふり構わず……という感じですね」(同・民放プロデューサー)

 ただし――、

「『まんぷく』の初回視聴率は23.8%で非常に良かったのですが、いまだにそれを上回ったことがありません。先程も申し上げた通り、番組終盤になって視聴率が落ちるというのはいい傾向ではありません。不吉な予感がします」

 逆に「あまちゃん」の最高視聴率は、番組の最終回(156話)が迫った145話で記録した。前作の不人気を引き摺ったためにスタート時に伸び悩んだものの、番組が徐々に盛り上がって、数字を上げたと言える。

 過去10年のNHK朝ドラ最高視聴率TOP10をご紹介すると、「ごちそうさん」が1位。その数字がスタート直後の15話で出ているのは、前作の「あまちゃん」人気に好影響を受けたとも見方もできる。

「まあ視聴率が下がったことは、はっきり言えば、最後の最後まで脚本が練られていなかったということでしょう。それでも、ピエール瀧の逮捕で泣きっ面に蜂、踏んだり蹴ったりの大河『いだてん』よりもマシなのかもしれませんが」(同・民放プロデューサー)

週刊新潮WEB取材班

2019年3月18日掲載

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