「大坂なおみ」新コーチは指導経験ゼロ 前任者との共通点も

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前任コーチとの共通点

 2月28日、大坂は、自身のSNSにジェンキンス氏を含めた新“チームなおみ”の写真を掲載し、

〈(自身のチームに)加入してくれて感謝します〉

 と書き込んだ。ジェンキンス氏は、トレーニング担当、アブドゥル・シラー氏とのパイプで招聘したとされるが、

「大坂選手は、コーチ経験がなくても、選手を支える能力があると判断したのではないでしょうか」

 こう語るのは、元プロテニスプレイヤーの不田涼子さん。

「ヒッティングパートナーは、実は選手にとってすごく大事なんです。練習で、選手が心地よい球筋を打ったり次戦の対戦相手のような回転がかかった球も打てなければなりません。そういった点で、ビーナス選手のパートナーを3年半もつとめた経歴は高く評価できると思います。選手は基本的にわがままなので、気に入らなければすぐに切られますから」

 ジェンキンス氏の世界ランク最高位は1386位。プロ選手としては無名で、ウィリアムズ姉妹の元練習相手。コーチ経験の浅い30代。しかし、裏返せば、バイン氏と共通点が多いとも言える。

 新コーチの条件を、“ポジティブで、陰でものを言わない人”と言っていた大坂。その条件を満たした新コーチと1週間あまりを過ごし、前回優勝したBNPパリバ・オープンに乗り込むことになる。バイン氏のときと同様に、“未知との遭遇”でふたたび栄光を手に入れることができるか。

週刊新潮 2019年3月14日号掲載

ワイド特集「人生は三寒四温」より

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