徴用工像が“増殖中”も… じつは厚遇されていた? 韓国にとっての「不都合な真実」

韓国・北朝鮮週刊新潮 2019年3月7日号掲載

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遇されていた徴用工

 そんななか、韓国にとっての「徴用工の不都合な真実」を訴えるのが、韓国の大学で教鞭を執る「落星台経済研究所」の李宇衍(イウヨン)研究委員である。

「たとえば、長崎の江迎炭鉱で、44年5月に韓国人の運炭工に対して支払われた月給は140円前後。採炭工では更に高く、これらを均すと、当時の日本の大卒初任給の2倍ほど、韓国国内で働く教師の3・7倍に相当します。奴隷のような扱いだったというのは全く間違い。同じ炭鉱で働く日本人の基本給と比べて若く体力のある韓国人の方が高いこともありましたし、積立金や年金のシステムも用意されていたのです」

 契約期間は2年で、それが経過すれば咎められることなく帰国できた。

「強制徴用に切り替わったのは44年9月からその後の半年間ですが、この間の給与は10%アップしています。韓国政府はデータに基づいた歴史認識をしなければならないと思います」(同)

 先に触れた増殖中の徴用工像についても、

「この像のモデルとなった少年は、韓国に全く関係がありません。26年9月、奴隷のように働かされた日本人少年が旭川の新聞で報じられており、この件を誤用しているのです」(同)

 歴史が曲学阿世の徒に歪められる悲劇……。

 武藤氏が語る。

「私が在大韓民国特命全権大使を務めていた李明博の時代には、これほどまでの反日運動はありませんでした。赴任中の2010年、韓国併合100周年の時期に韓国に渡った際、空港で取材が殺到するのではないかと身構えていたことがあります。実際に記者が大勢集まっていたのですが、彼らは日本のアイドルグループがコンサートのために韓国へ到着するのを待っていたのです。今回、国民はあくまで文大統領が騒ぐから乗せられているだけではないでしょうか」

「もっとも……」と加えて、

「文大統領の横暴を許していいかというと、そんなことはありません。今後、彼は世界中で反日キャンペーンを展開するようです。日本に言ってもラチが明かない、ということで国際社会を味方につけようとしている。これはとんでもない行動ですから、日本は徹底的に反論し、国際社会に対してもアピールすべきです。例えば、文大統領が北朝鮮の制裁破りに加担していることを批判するという方法もあるでしょう」

 厄介すぎる“隣人”が拡散する「反日」のカラクリはかくの如くであった。

特集「100周年『韓国三・一独立運動』を現地レポート! 世界に輸出される史上最大の『反日キャンペーン』」より

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