逃げる「貴乃花」追う「自民党」という参院選の綱引き

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 曲がりなりにも元横綱である。貴乃花光司氏(46)と綱引きしても、勝てっこなさそうなものだが、自民党は諦めないという。むろん、がっつり組んだら勝負にならないので、あの手この手を画策中で。今夏の参院選に向けての話である。

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 もっとも、元貴乃花親方の後援会関係者は、

「貴乃花さんには、政界に進出するつもりはまったくない。自分が政治家に向いていないことは十分自覚されています。一度決めたらてこでも動かないのに、いろんな人の話を聞いて調整する政治家は難しい。それに相撲協会の理事長にも頭を下げなかったのが、選挙運動で頭を下げて回る姿など、想像できません」

 そう語るのだが、さる自民党関係者が漏らす。

「大仁田厚さんが参院選に出たとき、46万票を獲得しましたが、全国区の知名度と人気がある貴乃花さんなら100万票も狙える。ですから、遠藤利明元五輪担当相が数日内に、都内で貴乃花さんと会うと聞きましたよ。昨年12月、遠藤さんが座長を務めたスポーツ議連のパワハラ勉強会に、貴乃花さんが飛び入り参加したりで、縁がある関係だからだと思います」

 そこで、いきなり口説こうというのか。

「いや、参院選出馬の意思がわずかでもないか、“感触”を探るのが狙いでしょう。ただ、自民党が一番怖いのは、彼がよその党から出ること。他党からの打診はなかったか確認し、出るなら自民党にするよう、巻き返しを図るわけです」

 実は、自民党からの接触は以前からあって、

「森喜朗元総理とは何度か会っている。昨年、安倍総理とも会ったようで、貴乃花さんは安倍さんとは“どうも肌が合わない”と漏らした、と聞きます」

 とまれ、切り込み隊長に任ぜられたという遠藤代議士に聞いてみるほかない。

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