グッドワイフに出演「小泉孝太郎」はTBSのお気に入り 真っ直ぐな演技への評価は?

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スタッフに好かれる気遣いの人

 孝太郎がデビューした02年、各局とも彼をドラマに起用した。デビューはフジテレビの「初体験」で、主演の水野美紀(44)の弟役だった。次が日テレの「ナースマン」で、TOKIO松岡昌宏(42)が演じる男性看護師のドラマ。孝太郎は研修医役と、あくまで新人らしい役柄だった。そしてTBSの「しあわせのシッポ」では、女子校教師役の水野美紀と再び共演して、今度は同僚に格上げ。さらにTBSは同年、「狂った果実2002」として石原裕次郎の実質デビュー作をドラマでリメイクするのだが、なんと主役に孝太郎を抜擢したのである。もちろん孝太郎にとっては初主演ドラマである。

「“21世紀の裕次郎”を落ちた孝太郎を、裕次郎映画のリメイクに使うのですから、話題にもなりました。当時は父親が首相であることに加え、原作者の石原慎太郎さん(86)は現役都知事、そしてオリジナルの映画版でデビューした津川雅彦さんをキャスティングした。TBSは話題作りが上手いなあと思ったものです。もっとも、さすがに裕次郎さんが演じた奔放な兄役を孝太郎にやらせるのは無理と思ったのか、津川さんが演じていた真面目な弟役を主役にしていました」(前出・芸能記者)

 その時の制作発表会見が面白かったという。

「津川さんがいきなり孝太郎に訊くんですよ、『君は童貞かい?』と。突然そんなことを訊かれて、孝太郎もギョッとしていましたが、『違います』と答えたので、翌日のスポーツ紙は、それが記事になっていましたね。“小泉孝太郎、童貞を否定”なんてタイトル(註:正確には「小泉孝太郎『狂った果実』制作発表に出席、童貞を否定」日刊スポーツ:02年8月22日付)になってね。それはともかく、津川さんがさらに言うんですよ、『僕は当時16歳で童貞だった。でも、孝太郎は童貞の雰囲気を持っています。ウブで清純な感じがね』と。あれから20年近く経つわけですが、彼のイメージって、どういうわけか今も変わっていないんですよ」(同・芸能記者)

 だからだろうか――。「グッドワイフ」の孝太郎は、弁護士として3年間働き16年ぶりに復帰した常磐と司法修習時代の同期ならば、少なくとも弁護士として20年近いキャリアがあるはず。しかし、それをまったく感じさせず、相変わらずの新人っぽさを発揮している。それゆえ、同僚のハズの常磐を後ろから抱きしめてみても、全く色気がない。格が違うのである。

「常盤さんの設定は44歳ですが、実際の年齢は46歳。対して孝太郎は40歳ですからね。格が違うのは仕方ないかもしれません。相変わらずストレートな芝居ですからね。40にもなって若々しいのは羨ましいですけど、役者となると話が違う。あれだけよく出来たドラマなのに視聴率が上がらない、つまり視聴者が入り込めない理由のひとつは、真っ直ぐすぎる孝太郎にあるのかもしれません」(前出・プロデューサー)

 そんな孝太郎を、なぜ重用するのだろうか。

「孝太郎って、スタッフさんへの気遣いが半端ないから、すごく評判がいいんです。エキストラにまで気を遣って『大丈夫ですか? 疲れてないですか?』なんて声をかけているくらいですからね。本当にいい人なんです」(同・プロデューサー)

 ハズキルーペのCMでは、武井咲ママ(25)の店で渡辺謙(59)のマネをしつつ、おしぼりを後ろに放り投げるような傍若無人な態度を取っていたが、

「あれこそ演技ですよ。銀座でたまたま会ったら、直立不動で『初めまして、よろしくお願いします!』と言うような真面目な男ですよ。『グッドワイフ』の現場でも、スタジオから出ずに、弁護士役のセリフを反復で練習しているそうですよ。もちろん、スタッフとの談笑も忘れません。なんでも『下町ロケット』の時は、撮影に結構時間がかかったらしいんですが、『これは大丈夫ですよね? グッドワイフだからグッドみたいな感じで』とか……いい感じでしたよ」(同・プロデューサー)

 にじみ出る人の良さ、それがむしろ問題か?

週刊新潮WEB取材班

2019年2月24日掲載

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