「まんぷく」効果で日清「チキンラーメン」売り切れ店続出 袋麺よりカップ麺が人気

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専門紙は「2ケタ増」と報道

 既にツイッター上では「チキンラーメンが売り切れている」というツイートが目立っている。

「まんぷく」で福子の義兄・香田忠彦役を演じる要潤(37)も、2月17日に「友人レベルの会話だか、関西近郊ではチキンラーメンが入手困難になってるらしい」とツイート。

 横浜市内のスーパーも14日、「ヤバいっす(≧∇≦) すごい売れてます‼ 入荷したよ〜o(^▽^)o」(註:改行とハッシュタグを省略)と呟き、チキンラーメンンの特設コーナーに「ついに完成!! まんぷ○ラーメン」とPOPが立てられている写真を掲載した。

 ちなみに、このPOPには「品切れ店続出!! 売り切れ必至!!」とも書かれているが、決して大げさな話ではないそうだ。

 東京の練馬区や杉並区でスーパー5店舗などを運営する「アキダイ」の秋葉弘道社長に取材すると、「全店舗の担当者に訊きましたが、『数日前から売れています』との答えでした」と明かす。

「チキンラーメンは袋麺とカップ麺の2種類がありますが、弊社で売れているのはカップ麺のほう、という報告でした。やはり『まんぷく』をご覧のお客さまが買ってくださっていると思うのですが、ドラマで描かれている袋麺よりカップ麺のほうが、気軽に手に取れるのかもしれません」

 専門紙「食品新聞」(電子版)は2月1日、「即席麺総需要 4年連続で記録更新 周年施策など需要喚起が奏功」の記事を掲載した。

 見出し通り、即席麺は売れている。記事では、チキンラーメンが60周年記念を迎えたことも要因の1つとし、近年は低迷していた袋麺が《ダウントレンドに歯止めをかけた》と分析。《「チキンラーメン」ブランドは、「チキンラーメン」単品が2ケタ増で推移している》と報じた。

 この「2ケタ増」こそ「まんぷく」効果ではないのか、日清食品ホールディングスの広報部に取材を申し込むと、「個別商品の具体的な売上についてはお答えしかねます」と言うものの、取材自体には快く応じてくれた。

「チキンラーメンの販売が開始されたのは、1958年の8月25日です。つまり2018年度は発売60周年にあたる記念すべき年なのです。そのため社としては、『「チキンラーメン」として過去最高の売上達成』を目標とし、17年度から着々と準備してきました」

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