茨城女子大生殺人 被害者が書き残した“死にたい”と廣瀬容疑者との間の“金銭トラブル”

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お金を受けとれないまま

 捜査関係者が言う。

「菊池さんは廣瀬から事前に、会うことの対価として一定金額の提示を受けていたようです。彼女はお金を受けとれると見込んで、片道の交通費しか持たずに神栖まできた。ところが、廣瀬のアパートでしばらく過ごしたのち、お金を受けとれないままクルマに乗せられた挙句、体よく降ろされてしまったわけです」

 このままでは、わざわざ神栖まできたのに、なにも得られないどころか、帰宅すらままならない。

「だから必死で戻りたくないアパートに戻ったんでしょう。抗議された廣瀬は仕方なく、ATMでお金を下ろして支払うようなことを言って、菊池さんをもう一度クルマに乗せました。コンビニのATMには寄ったようですが、結局、お金を払わなかったのか、金額が少なかったかでもめた。怒った菊池さんが、(廣瀬の)写真を撮って“SNSで拡散してやる”と言って騒ぎはじめたものだから、廣瀬は彼女の首をしめたというわけです」(同)

 廣瀬容疑者が菊池さんに提示していた金額は、十数万円だったとも、あるいは30万円だったともいわれる。

 時に甘言は疾(やまい)なり。ネット上で繰り出された十数万円、30万円という甘い誘惑に踊らされた代償は、あまりに大きかったというほかない。無事を祈り続けた両親の心中は察するに余りあるが、もし、菊池さんの犠牲に報いるのであれば、決してこうした手管に弄されないことだろう。

週刊新潮 2019年2月14日号掲載

特集「茨城『女子大生殺人事件』 新聞テレビが報じない『30万円金銭トラブル』の代償」より

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