「高嶋政宏」が“SMの伝道師”として人気でも喜んでばかりいられないワケ

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事務所は放置

 そんな高嶋兄だが、SMにハマったのは遅く、40代前半のことという。

〈SMショーを見たときには、「これだ!」と完全にキタんです。体中の細胞がさけび、「これだ、これなんだ!」と震えがくるほど、ビシッとハマったんですよ。(中略)僕はついに長年潜在的に求めていた「これだ」と思うものに出合えた。確かに出合いは遅かったかもしれない。でも、物事を始めるのに、早いも遅いもないんです! その分、急ピッチで取り戻さなくては、という勢いも出てきますからね。〉

 文章も突き進んでいく。

〈僕は普通の挿入には興味はないんです。僕がただひとつ興味があるのは、クスコ(膣鏡)という医療器具を肛門や膣に差し入れて、開いて中を見ること。もちろんやったことはないんですけど、エログロ、スプラッター、内臓が好きなので、やってみたら興奮するかもしれない。お尻や肛門は外じゃなくて中に興味があるんです。〉

 ここまで自分の性癖を明かす文章はなかなか見られるものではない。もっとも、“変態紳士”はもっぱらSMショーを見つつ、酒を飲むのが好きだそうで、婦人とことに及ぶこともなければ、鞭で打たれるのが好き、とも書いていない。

「結局、大晦日の番組ではSMをネタとして演じたのでしょう。いまや高嶋さんのSM話は持ちネタのようになっていますからね。だからこそ、俳優・高嶋はどうするのか、と心配の声が上がっています。弟の政伸さんは、かつては好青年ばかり演じていましたが、近年は“怪優”として多くのドラマに出演しています。政宏さんも中国の春秋戦国時代を舞台にした映画『キングダム』(主演・山﨑賢人:4月公開)では秦の文官を、やかわぐちかいじ原作の『空母いぶき』(主演・西島秀俊:年内公開予定)では潜水艦艦長としてキャスティングされていますが、今後こうした重厚な役はしばらくは来ないでしょう。顎の大きいいかつい顔の高嶋兄は、かわぐち作品などの軍人役や叩き上げの刑事など、無骨な役がピッタリなんですけどね。あまりにSMイメージが強くなると役柄の説得力がなくなります。いまや事務所も管理ができず、好きなことをやらせているともっぱらです」(同・民放プロデューサー)

 実際、高嶋兄はそのあたりについても著書に書いている。

〈テレビのバラエティだけでなく、撮影現場や舞台稽古の合間など、とにかくいろんなところで変態話をしているんですけど、不思議なことに所属事務所(東宝芸能)からは一度も止められたことはないんです。ふと気が付いて、心配になり、「いやー、なんかすいませんね。SMの話ばっかりしてるから、最近仕事のオファーもなくなったりしてるんじゃない?」と言うと、マネージャーは「いや、また違った方面の仕事が入ってきますから」と言ってくれました。これからは安心して、どんどん変態話をしていこうと思います。〉

 なんだか決意表明のようだが、確かにバラエティの仕事は増えている。

「バラエティのほうが拘束は短いし、ギャラもいいですからね。でも、SMのイメージがつきすぎればCMの仕事も入らなくなるでしょうから、決して彼にとっても、事務所にとっても、いいことばかりではありません。東宝芸能には弟の政伸さんや斉藤由貴、長澤まさみなども所属しているのですが、一説には、長澤を担当していた敏腕マネージャーが退社してから、所属タレントの管理がユルくなったのではないか、と言われていますからね」(同・民放プロデューサー)

 ちょっと心配にもなってくるが、変態紳士はどこ吹く風で趣味に邁進しているようだ。現在、緊縛講座にも通っているそうだが、そのきっかけは歌舞伎役者の片岡愛之助だとか……その内容はぜひ著書で。

週刊新潮WEB取材班

2019年2月6日掲載

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