「いだてん」第5話にして早くも視聴率は1桁目前 ワースト「平清盛」の悪夢がよぎる

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ヒット作が意外にない?

 確かに原作のないオリジナル脚本で視聴率が2桁に達したのは「ロケットボーイ」(フジ系)と「木更津キャッツアイ」、「タイガー&ドラゴン」(共にTBS系)くらいと意外に少ない。それでも、「タイガー&ドラゴン」は落語ブームを復活させた名作と言われるドラマである。他の作品も、数字的には1桁ではあっても、記憶に残している視聴者は多いだろう。記録よりも記憶に残るのがクドカンドラマ、と言っていい。にもかかわらず、こんな声まであるというのだ。

「大河で1桁なんて!」

 NHKが誇る大河ドラマである。1桁など許されないのだろうか。だが、探してみれば下には下がいるものである。

 歴代大河のワースト平均視聴率は掲載の通りだ。

  第5位「花の乱」での最低視聴率は94年8月14日放送の10.1%。第4位「おんな城主 直虎」は17年8月6日放送の10.6%、と意外にもギリギリで2桁を保っている。

 しかし、昨年放送された第3位「西郷どん」は10月7日放送で9.9%を記録している。

 さらに、同率1位の2作品ともなると、やはり違う。「花燃ゆ」は、15年4月12日(9.8%)、5月17日(9.4%)、6月28日(9.9%)、8月23日(9.6%)、9月6日(9.3%)と5回にわたって1桁を叩き出した。

 そして「平清盛」ともなると、12年8月5日(7.8%)、8月26日(9.3%)、10月7日(9.7%)、10月14日(9.6%)、10月21日(7.9%)、10月28日(8.9%)、11月18日(7.3%)、12月16日(9.2%)、最終回の12月23日は9.5%となり、いまだ12年11月18日放送の大河ドラマ史上最低視聴率7.3%の記録は破られていないのだ。

「でもね、『平清盛』だって初回は17.3%もあった。2桁を割ったのは他の作品同様、夏休みとなる8月です。それに比べたら、第5話で2桁割り目前というのは、あまりに早すぎます。だからいまNHKでは、“男性俳優陣には見切りをつけ、杉咲花や橋本愛などの若手女優に頑張ってもらいしかない”という声があるそうです。なかには“綾瀬はるかのオッパイに頼るしかない”なんて声も……」(同・民放プロデューサー)

 それはそれで期待したいところであるが、そもそも“近現代は当たらない”というジンクスがある大河ドラマ。やはり、来年の東京五輪に合わせて、無理やり金栗四三を取り上げたのが失敗だったか。

 とはいえ、すでに走り始めてしまった「いだてん」。史上ワーストの7.3%までは、まだ余裕がある。頑張れクドカン!

週刊新潮WEB取材班

2019年2月5日掲載

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