ボスにがん発覚でも… 「竹下派」後継者に疑問符がつく「茂木敏充」

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 後顧の憂いを絶てぬまま病に臥(ふ)したのは、自民党竹下派(平成研)の竹下亘会長(72)である。今月9日、食道がんの治療に専念すると公表したのだ。

 政治部記者によれば、

「竹下さんは、早ければ数カ月で職場復帰できると話していますが、逆に言えば、1カ月や2カ月で退院できるような病状ではないということ。何せ酒と煙草をこよなく愛する人でしたから、遅かれ早かれこうなるのは覚悟していたのかもしれませんが……」

 ご存知の通り、竹下派は衆参合わせて56人の議員を擁する大派閥。当然、会長の不養生の後始末は、自身の覚悟云々では済まされない。

「竹下さんは病気療養中も会長職にはとどまるものの、派閥の運営は経済再生相の茂木敏充さんと参院幹事長の吉田博美さんの“集団指導体制にする”と話していました。留守を任された茂木さんは、早くも後継者としてのやる気を見せていますが、果たしてコトがそう上手く運ぶかどうか」

 その理由はというと、

「何せ人望がないんですよ。東大経済学部卒で当選も9期連続と能力は高いのですが、短気で怒りっぽく人が寄りつかない」(同)

 さらに、後継者としての資質に首を傾げるのは、さる自民党関係者で、

「彼は昨年の総裁選で、石破支持を要請したかつての参院のドンこと青木幹雄さんの意向を無視して、早々に安倍支持を打ち出した。それで、参院竹下派の反感を買ってしまったのです」

 平成研では、伝統的に参院の力が強く、

「現在の参院竹下派を取りまとめている吉田さんは、今夏の参院選で選挙区からの不出馬を決めており、政界引退もちらついている。吉田さんという要を失えば、参院竹下派が空中分解し、彼らが茂木さんの会長就任にノーを突きつける、というシナリオも現実味を帯びてきます」(同)

 留守預かりの間に徳を積めるかどうか……。

週刊新潮 2019年1月24日号掲載

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