東電OL事件で無罪「ゴビンダさん」は今 本人語る“年収1000年分”補償の使い道

国内 社会 週刊新潮 2018年12月27日号掲載

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 出稼ぎ先の異国で塀の中に落ちた青年は、最後は大金を手に帰って行った。1997年3月に発生した「東電OL殺人事件」。逮捕されたネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリさん(52)は、いったん刑務所に収監されながらも無罪を勝ち取った。いま、孫も誕生して悠々自適のご本人に聞くと……。

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 全国紙社会部デスクが言う。

「被害者は、東電初の総合職入社の女性で、当時、年収も1000万円ほどあった。その彼女が、夜な夜な渋谷・円山町界隈で売春をしていたのだから、すさまじい衝撃がありました」

 97年5月には、彼女の“お馴染み”であったゴビンダさんが、強盗殺人容疑で警視庁に逮捕される。

「00年の一審判決では無罪となりましたが、控訴審では一転、無期懲役に。03年10月には上告が棄却され、刑が確定したのです」

 ゴビンダさんは05年、収監先の横浜刑務所から再審請求。東京高裁は12年6月、再審開始を認め、ゴビンダさんの刑の執行停止を決定した。

「その年の10月、再審の初公判が開かれ、事前に被害者の爪からゴビンダさんとは別人のDNAが検出されていたこともあり、検察側は最初から無罪を求め、即日結審。翌月には無罪が確定しました」(同)

 不当に勾留されたとして刑事補償請求を行ったゴビンダさんには13年、補償額上限の約6800万円(1日当たり1万2500円)が、国から支払われたのである。

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