フリー転身? 宇垣美里アナの「裏」の顔と女子アナの「定年」

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30歳定年説と人気女子アナの「裏」の顔

「闇キャラ」がすっかり有名になった宇垣だが、ここ最近の人気の女子アナは「ズバズバものをいう」キャラばかりである。前述の田中もそうだし、バラエティで毒舌を見せるテレビ朝日の弘中綾香アナもそうだ。本番中に尿漏れを暴露したテレビ東京の松丸友紀アナや、共演中の安藤優子に反論するフジテレビの三田友梨佳アナも好感を呼んでいる。いずれも当初は、かわいらしく女性性を前面に出したキャラクターで売っていた女子アナたち。正に「定年」の30歳の声が聞こえたあたりから、化けの皮がはがれたというのかはがしたというべきか、共演者や世間に対してストレートな物言いをするようになって、人気を集めているようだ。

 私が思うに、アナウンサーは「表」に出る仕事だが、彼女たちがテレビで見せていたキャラクターはずっと「裏」だったのだろう。むしろ、本来は気が強くて言いたいことを我慢しない、派手な性格が彼女たちの「表」なのではなかろうか。

 美人で清純で、品行方正。そんなイメージを損なわないよう、「裏」の顔を見せ続ける女子アナたち。30歳定年説の発端は、「若くて気が利く可愛い女子アナじゃないとイヤ」という、視聴者やテレビ局の姿勢も一因だろう。しかし、本当は彼女たちが「裏」の顔を見せ続けることに疲弊してしまうことが大きいのかもしれない。逆に、30歳を過ぎても人気を得続けたいならば、元NHKの有働由美子や日本テレビの水卜麻美アナのように、自虐キャラしか売れないというのも問題だろう。田中や宇垣が「やりたくもないぶりっ子キャラをさせられて」と同情を買うが、有働や水卜だって嬉々としてやっているわけでもないだろう。そういう意味で、彼女たちもまた、30歳定年説の余波を受け続けているのかもしれない。

 さて、降板の際には怒ってコーヒーカップを壁に投げつけたと報道されている宇垣。自分の顔は武器になる、それを使うことに遠慮はないと、かつて雑誌で語っていた強気の彼女にふさわしいエピソードだ。フリーになって、本来の「表」の顔の方がより鮮明に出てくるだろうが、コーヒー事件さえ売りにするくらいの強かさでキャラを確立していってほしい。蜷川幸雄と言えば灰皿、宇垣と言えばコーヒーカップ。今後の暴れっぷりが楽しみである。

(冨士海ネコ)

2018年12月29日掲載

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