変人伝説にまた1ページ… 「河野外相」記者会見の後始末

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 河野太郎外相の大叔父・河野謙三元参院議長は、自らの在り方を「七・三の構え」とした。野党に「7」の配慮をしながら、「3」の言い分を与党から聞く大叔父のバランス感覚に倣い、河野外相も、ロシアに「10」ではなく「7」、マスコミに「3」ならよかったのだが──。

 日露平和条約交渉について、〈北方領土はロシアの領土、と認めることから始まる〉という強硬姿勢を崩さないロシア。今月11日の定例会見で見解を記者に問われた河野外相は、「次の質問どうぞ」と返答するのみ。その後、同様の質問には「次の質問どうぞ」と答え続けた。なぜそれしか言わないのか問われた際も、「次の質問どうぞ」と言って終わらせる。

「ロシアを刺激したくないという考えからの言葉でしょうが、あまりに稚拙です。自民党内は静観していますが、弱腰外交の誹(そし)りを免れない」(自民党関係者)

 本人はその後、ブログ上で言葉遣いを釈明したが、外相就任以降、鳴りを潜めていた変人ぶりが久々に発揮された形となった。

「外務省記者クラブと河野外相の対立が、この失言を生んだといえるでしょう」

 とは、担当記者。

「発端は昨年末、外相専用機を河野氏が求めたのを、“おねだり”と報道されたことです。その仕返しか、英語に堪能な河野氏は、会見を英語で進めたりして、記者が日本語も、と求めたら、英語を理解できる人を所属させれば良いとカウンター。ロシア課長のセクハラ疑惑の際には、事実を隠蔽する外務省の肩を持つ河野氏に対して、記者クラブから不満の声が漏れていました」

 今回の会見での意固地な態度は、マスコミに厳しい態度を取り続けるトランプ大統領に影響されたのでは、と記者クラブ内で揶揄される始末。先の自民党関係者も、

「ポスト安倍の候補なのに、最近は評価を下げてばかり。外相として具体的な成果を出さないと、この先もなかなか厳しいのでは」

 謙虚さ「7」、攻撃「3」くらいがちょうど良い?

週刊新潮 2018年12月27日号掲載

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