プロレス転向は? 元師匠・貴乃花への想いは? 暴行で引退「貴ノ岩」が独占告白した“本音”

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プロレスへの想い

 青春を賭けた相撲。未練は断ちがたかったのではないか。貴ノ岩が続ける。

「はい。相撲は小さい時から好きでした。それに、強くなって家族を守りたいという気持ちもあった。そうして日本に出てきて、最低でもあと5年くらいは頑張りたいと思っていました。引退相撲だって、もっと上を目指して、しっかり結果を出して、三役以上にあがって、そのうえでやりたかったと思います。そういう意味では、とにかく悔しい。でも何度も言うように、責任を取りたいという想いで自分でやめると決めた。だからせめて、断髪式はきちんとやり遂げたい。断髪式は相撲人生の最後の節目。できるだけ多くの人に見てもらいたいんです。『無観客か』なんて報道があるけれど、そんなこと絶対にありません。引退相撲をやらないことを言いたいのかもしれないけど、これは誤りです。断髪式はちゃんとやります。これまでお世話になった人にしっかり見てもらえるように、準備をしているところです」

 大仁田厚氏からは「プロレス界でヒールになれ」とラブコールを受けたが、今後については?

「そもそもオファーは来ていません。もし来たとしても、やるつもりはないです。プロレスと相撲では、土俵が違う。プロレスは格闘技であって、そんな甘いものじゃないですよ。自分はきちんと敬意をもっている。今後については正直、深く考えられないまま、引退を決めています。入院費の300万円弱も自分で払っているし、この1年は相撲を取れなかった時期も長かったから、お金に余裕があるわけではないですけど、まずはモンゴルに一度帰って、支えになってくれた家族とゆっくりしたい。来年2月2日の断髪式を終えたら、しばらくはのんびりと過ごし、今後のことはそのあと考えていきたいです」

 最後に改めて、貴乃花親方への想いを。

「高校生で日本に出てきて、貴乃花部屋に入って一生懸命頑張ってきました。だからこそ、貴乃花親方には“最後まで見届けてほしかった”というのが正直な想いだし、親方が協会から去ったときは心細く感じました。テレビでのコメント(註:冒頭の一件)を見て、複雑な気持ちにもなりました。断髪式には貴乃花親方にも来てほしい。情けないと言われるかもしれないけど、最後の姿を見てほしいと思っています」

 一寸先は闇。と同時に光でもある。その真率な意味を噛み締める貴ノ岩だった。

週刊新潮 2018年12月27日号掲載

特集「『貴ノ岩』が腹を割って本音4時間! 『貴乃花親方に見届けてほしかった』」より

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