鳩山由紀夫“ファーウェイ擁護”と“対露交渉にイチャモン”で炎上 旧民主党議員の嘆き

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幕開けは「方便」発言

 そして、鳩山元首相の暴言、放言、迷言の原点となった「方便」発言だが、朝日新聞の報道をご紹介しよう。11年2月「鳩山発言、迷走の証明 普天間『海兵隊は抑止力』は方便 菅政権当惑、怒る社民」の記事だ。

《米海兵隊の抑止力を理由に掲げたのは方便――。鳩山由紀夫前首相が米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題で地元紙インタビューに答えた内容が波紋を広げている。県内移設の日米合意を継承した菅政権は釈明に追われ、前首相の迷走に振り回されてきた沖縄は不信感を募らせるばかりだ》

《鳩山氏の発言は沖縄タイムスなど地元紙の共同インタビューとして、13日付朝刊に掲載された。「県内移設の理由として在沖縄海兵隊の抑止力を取り上げたことは唐突感があった」との質問に、鳩山氏は「辺野古に戻らざるを得ない苦しい中で理屈付けしなければならず、考えあぐねて『抑止力』という言葉を使った。方便と言われれば方便だった」などと発言している》

《鳩山氏は14日、報道について朝日新聞などの質問に対し、「(インタビューで)方便だったのではないですかと聞くので、そう言われたらそうかもしれないと答えた」と語った。「方便」との認識かどうかについては「後付けの理屈で学んでいくと私はこう解釈できるな、という発想で答えた」と語った》

 一国の代表としての発言を「あれって実は方便だったんです」と振り返る元首相――。これは前代未聞に違いない。朝日新聞の記事では、当時の閣僚や民主党幹部が火消しに躍起になる姿も描かれている。

 その後、民主党は11年9月に野田佳彦氏(61)を首相に指名、12年12月に衆議院を解散した。選挙は自民党に敗れ、政権を奪取される。鳩山氏はこの選挙に出馬を希望していたが、党執行部が厳しい姿勢を打ち出し、逆に政界引退へ追い込まれた。

 だが、引退後も精力的な活動を続ける。そのこと自体は批判されるべきものではないが、非常に脇が甘いのが特徴だ。

 まず2012年、「民主党最高顧問」の肩書で、政府の承諾を得ずにイランを訪問。国際原子力機関(IAEA)の対応について「二重基準を適用して不公平だ」と語ったとイラン側に発表された。思いっきり“プロパガンダ”に利用されたわけだ。

 さらに13年1月、鳩山氏は「個人の立場」で訪中し、北京で当時の外相らと会談。終了後、記者団に尖閣問題についての持論を伝えたことを明らかにした。産経新聞は「『尖閣は日中の係争地』中国に利用される鳩山元首相」からご覧いただこう。

《鳩山氏は「日本政府は『領土問題は存在しない』というが、歴史を眺めれば分かる話だ。今係争が起きていることは事実で、お互いに認めることが大事だ。領土問題は存在しないと言っていたら、いつまでたっても答えは出ない」と述べ、日本政府の見解を真っ向から否定した。「棚上げ論」についても中国側の主張におもねった》

 ちなみに、当時の防衛大臣は小野寺五典氏(58)。BSフジの番組に出演し、「理解できない。『国賊』という言葉が一瞬、頭をよぎった」と非難した。

 たまらず産経新聞は1月18日、社説で「【主張】鳩山氏訪中 あなたは何をしてるのか」で、尖閣諸島を「係争地」としたことを難詰。「尖閣は歴史的にも国際法上も日本固有の領土である」と釘を指した。

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