鳩山由紀夫“ファーウェイ擁護”と“対露交渉にイチャモン”で炎上 旧民主党議員の嘆き

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懐かしの「トラスト・ミー」

 鳩山由紀夫元首相(71)のTwitterが、相次いで物議を醸している。12月17日と21日のツイートをご覧いただこう。

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◆12月17日のツイート
《トランプが技術が米国を追い越した中国のファーウェイを目の敵にしたら、すぐさま安倍首相も追随してファーウェイを政府調達から外した。優れた企業を採用しないで損するのは誰だろう。何て馬鹿なことをするのか。(後略)》

◆12月21日のツイート
《プーチン大統領は年末の記者会見で、日本には主権があるのかと、普天間飛行場の辺野古への移設に沖縄県民が強く反対しているのに米国の言いなりになっている日本政府を批判しました。そんな政府では、北方領土を返還した際そこに基地を置きたいとの米軍の要求を拒めないでしょうと思われているのです。》

 17日のツイートには、夕刊フジ(電子版)が20日、「日本政府の“ファーウェイ外し”に鳩山元首相『なんて馬鹿なことを』 評論家・八幡和郎氏『「国賊」と言われても仕方ない』」と批判した。まず反論部分を引用させていただく。

《米国や同盟国が、ファーウェイや、中国通信機器大手「中興通訊(ZTE)」の製品を排除しているのは、両社が中国人民解放軍と近く、「安全保障上の脅威となる」という判断があるからだ。共産党独裁国家による「軍事・ハイテク覇権」を阻止する、自由主義陣営の決意もある》

 次に、見出しにも使われている、元官僚で評論家の八幡和郎氏の(67)指摘もご覧いただこう。

《鳩山氏は民主党政権の首相時代には現実路線で米国に接したが、辞任後一転、非現実的になり、日本政府や米国の批判を繰り返している。倫理にも反する。日本に言われなき中傷を繰り返すのであれば、「国賊だ」と言われても仕方がないのではないか》

 12月21日のツイートには、東スポWebが同日、「鳩山由紀夫元首相が辺野古問題に言及もブーメラン『あんたが言うな』相次ぐ」と噛みついた。

《鳩山氏は移設決定に先立ち、当時「最低でも県外」との公約を断念した経緯がある。コメント欄にはツイートの内容に違和感を感じたフォロワーから厳しい意見が相次いだ。
「その辺野古移設を閣議決定した時の総理大臣は誰でしたっけ?」
「何様?アメリカのいいなりだったのはお前だろ」
(中略)
「鳩山さん、ここまでこじれた辺野古移設問題、北方領土問題にまで拡大したこの現状、すべての責任は貴方です。ここでツイートしてる場合ですか?」》

 振り返ってみると、鳩山氏は2009年9月に首相に就任。だが、普天間基地移設問題や政治資金の疑惑が表面化したことなどにより、2010年6月に退陣へ追い込まれた。

 今から思えば、民主党の“悪夢の始まり”だったわけだが、在任期間266日は短い。高度成長期以降の短命内閣といえば、羽田孜(1935〜2017)の64日、宇野宗佑(1922〜1998)の69日、細川護熙(80)の263日に次ぎ、ワースト4位だ。

 そして、鳩山氏が首相を辞めてから最初に炸裂させた“問題発言”が、「抑止力、方便だった」というものだ。米軍普天間基地の県外移設を断念した理由としての発言というところが、因縁という印象を与える。

 記事を進める前に、この発言の経緯を確認しておく。

 2009年夏の衆議院選挙で、鳩山氏は普天間基地移設を批判。「最低でも県外」と主張し、多くの有権者は公約と受け止めた。この選挙で民主党は勝利、政権交代が実現。鳩山氏は首相に就任した。

 そして、普天間基地問題の“公約”が注目を集める中、同年11月に当時の米大統領だったオバマ氏(57)と東京で会談、「トラスト・ミー」と発言して大きな話題となった。

 しかし、鳩山氏は鹿児島県・徳之島などへの移設を模索するも失敗に終わり、翌10年5月末に辺野古移設を明記した日米合意を結び、鳩山氏は首相を辞した。有権者の驚きと、リーダーシップのなさに対する失望は相当なものがあった。

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