宮仕えが顔をしかめた「秋篠宮の乱」に残響 “国費支出”に持論ご展開

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逸脱した行為

 折も折、10日には即位の礼と大嘗祭への公費支出が憲法違反にあたるとして、市民団体「違憲訴訟の会」のメンバーらが、宗教家など241人を原告として訴訟を提起した。同会の酒田芳人弁護士によれば、

「11月9日には訴訟へ向け、原告団の集会を開きました」

 秋篠宮さまの発言との関係については、

「原告団としてまとまった見解があるわけではなく、お答えしかねます」

 というのだが、こうした動きを勢いづかせるのは明白だ。麗澤大の八木秀次教授(憲法学)は、

「殿下ご自身が、政教分離について誤解なさっているのではないでしょうか」

 としながら、

「大嘗祭は、皇室の純然たる私的行事ではない。憲法が規定する皇位継承の移行に伴う由緒ある儀式と位置付けられ、政府は前回、公的性格を持つ儀式には宮廷費を使っても問題ないとしています。殿下は、皇室のプライベートな儀式と公的儀式との整理がついておられなかったのかもしれません。いずれにせよ、ご発言を巡って政府が対応せざるを得なくなったこと自体、皇族の行為としては逸脱していると思います」

 混乱を招きつつ、秋篠宮さまは5月から皇嗣、すなわち皇位継承順位1位となられるわけである。

週刊新潮 2018年12月13日号掲載

ワイド特集「色即是空の年忘れ」より

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