日本テレビが“7分朝ドラ”開始のワケ 実験台に尾野真千子

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 視聴率20%超「まんぷく」の向うを張って日本テレビが“朝ドラ”に挑戦だ。

 情報番組「ZIP!」内で12月10日からスタートの「生田家の朝」。NHKの連続テレビ小説は8時から。こちらは寸前の7時50分から7分間のドラマ。全13回と“本家”に比べ規模は小粒だが、局がかける期待はデカい。

 実験台に載せられるのは、尾野真千子37歳。カンヌ映画祭でグランプリを獲った「殯(もがり)の森」(2007年)など数多くの主演作を持つ実力派だ。今回は夫役のユースケ・サンタマリア相手に2人の子を持つ“ごくフツー”の母親を演じる。

 全編に亘るテーマは家族の“朝の日常”。脚本は「架空OL日記」で向田邦子賞受賞のバカリズム、福山雅治が主題歌で色を添える。

「尾野さんは、今、局内でもっとも勢いに乗るドラマプロデューサー小田玲奈さんに抜擢されたんですよ」

 とは、日テレ関係者。

「北川景子を主演に据えた『家売るオンナ』をヒットさせるなど、小田さんはキャスティングの才に長けた人。今回、朝の主な視聴者、業界でいうF3層、50代女性に嫌味なく受け入れられるのは誰かと考え、尾野さんに行きついたそうです」

 日テレが“実験”に踏み切ったのにはワケがあった。各局が鎬(しのぎ)を削る朝の情報番組の時間帯、「ZIP!」は2年前まではトップを争う位置にあったが、今では7%前後と低迷。テレビ朝日「グッド!モーニング」、フジテレビ「めざましテレビ」の後塵を拝す。

「今秋、日テレは視聴率3冠から陥落し、上層部はかなり焦りを抱いています。今回の朝ドラは『ZIP!』を何としてでも立て直そうと出された企画。福山さんに企画段階から関わってもらうなど話題作りは万全。でも肝心のドラマの格を保つため、演技派の尾野さんが必要とされたわけです」(同)

 尾野は11年のNHK朝ドラ「カーネーション」で主演している。“生田家の食卓”でラーメンを食べたりして――。

週刊新潮 2018年12月6日号掲載

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