“結婚観はシンデレラで学んだ”… 小林麻耶が出版した「超自然」の啓発本

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新月の占い

 とまぁ、ここに象徴されるように、全編、脱力する“教え”が述べられて215ページ、1400円。

「一読しましたが、中身の薄めな『自己啓発本』という印象を受けました」

 とは、コラムニストの今井舞氏。タイトルで一目瞭然のように、この本、

〈そのままの自分でいい。生きてそこにいるだけでいい〉(前書きより)

〈「みんなに好かれたい」をやめる 「無理してまわりに合わせる」をやめる 「足りないもの探し」をやめる〉(目次より)

 という「ポエム」のオンパレードなのである。

「章末にチェックリストが付いているところも、啓発本っぽい。ただ、肝心の中身が乏しく、『ありのままで』と繰り返しているようにしか思えませんが……」(同)

 ディズニー映画を観すぎてしまったのだろうか。

 ちなみに、彼女が結婚した相手は、ヒーリング整体師。もともと麻耶自体、スピリチュアルめいたところがあったが、

〈結婚について(占い師に)占ってもらうと、「新月のときに100個、結婚したい人の条件を書きなさい」と言われました。書きだしたら、出てくる、出てくる……〉

 なんて箇所もあるから、お似合いのカップルというところなのだろう。

「彼女はネクストステージに進んだ気がします」

 と、今井氏が続ける。

「『60人に告白されたことがある』とか『交際ゼロ日でプロポーズされた』とか、人をイライラさせることも平気で書いてますよね。これもきっと、今後は自分の周りのわかってくれる人だけの世界で生きていく、という彼女の決意表明なんでしょう」

 となれば、次は自己啓発セミナーでも始めるのか。

 ますますフツーの主婦にはなれそうもない……いや、はじめっからなるつもりもないのだろうけれど。

週刊新潮 2018年12月6日号掲載

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