国内逃亡1カ月で逮捕「55億円地面師事件」主犯 “ソルボンヌ大卒”偽りの履歴書

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ソルボンヌ大卒

 土井が口にしていた自らの履歴も、偽りに塗り固められたものだった。顔見知りの経営者はこう明かす。

「本人曰く、ソルボンヌ大学を卒業後に商社勤めを始め、高級住宅街のパリ16区にあるカフェでお茶を飲むのが日課だった、と。どう考えても嘘八百です。大卒すら怪しいのではないか」

 若い頃は群馬でアパレル系の会社で働いていたというが、カタギの仕事はそれっきりだったようで、

「北海道の地上げやホテル買収に関わって、まもなく東京に出てきたと聞いている。でも、生い立ちも出身校も本当のところは誰も知らない。山口組の宅見勝若頭と一緒に仕事をしたと語っていたようだけど、そんな大物との繋がりがあるはずもない」(同)

 その後、何度かの逮捕を経て行き詰まり、「会員から多額の出資金を騙し取った岡本ホテル事件の債権者に声をかけて“二次被害”的に金を巻き上げていた」(同)という土井にとって、今回の「地面師事件」は久々のヒットだったようだ。

「名の知れた地面師が集合したこともあって、“これだけのメンツを仕切れるのは俺しかいない”と息巻いていた」(前出の知人)

 だが、地面師集団は壊滅寸前。土井の履歴書には、逮捕歴という偽りではない記録が再び刻まれた。

2018年12月6日号掲載

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