石橋貴明が執念を燃やした「細かすぎて」復活の舞台ウラ 類似番組に激怒した過去

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木梨、関根、有田のいない画面

 11月24日、フジテレビ系列は午後9時から「ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ」を放送した。使われたのは「土曜プレミアム」の枠。1981年から2001年まで「ゴールデン洋画劇場」が放送されていた時間帯だ。そのため今も映画が放送されることが少なくない。

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 ビデオリサーチが調べた、関東地区の視聴率は10.4%。この結果を報じる際、スポーツ報知とスポニチアネックス(共に11月26日電子版)では、見出しのニュアンスに差異が見られた。

◆スポーツ報知「石橋貴明で復活『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』視聴率は10.4%」
◆スポニチアネックス「復活『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』人気健在!視聴率10.4%」

 淡々とした報知に対し、スポニチは好意的な評価を示した。理由として前週に放映された映画「アンフェア the end」の視聴率が7.2%であり、「細かすぎて」が上回ったことを挙げた。

 実際、視聴して爆笑した視聴者も多かっただろう。バナナマンの設楽統(45)と日村勇紀(46)、今田美桜(21)の3人も与えられた役割を全うした。

 しかしながら、ふとした瞬間に、木梨憲武(56)、関根勤(65)、くりぃむしちゅーの有田哲平(47)の不在に気づき、様々な感慨が浮かんだ方もおられたに違いない。やはり完全再現とはいかなかったが、実を言うとこのオンエアに、石橋貴明(57)は執念を燃やしていた。業界通が内幕を明かす。

「ご存知の通り、今回の特番のもとになったコーナーは『博士と助手〜細かすぎて伝わらないモノマネ選手権〜』が正式名称で、1997年から今年まで続いた長寿番組『とんねるずのみなさんのおかげでした』で大変な人気がありました。2004年から17年まで23回も放送され、DVD化もされています。そして、このコーナーに石橋さんが並々ならぬ執着を見せるのは、ご自身が企画されたからです」

 一般的な番組制作の現場では、企画を考えるのは放送作家。それをプロデューサーかディレクターが番組のMCに伝える。MCは多少の意見を口にすることはあるが、基本的には唯々諾々と従う。この共通スタイルを変革したのが、石橋だという。

「『みなさん』の収録は週2回でしたが、石橋さんは番組スタッフが参加する企画会議にも出席するのは有名な話でした。その時に弁当を差し入れるのですが、叙々苑の焼肉弁当、高級寿司や老舗鰻店の折詰と、『あの番組だけは、いまだにバブル』と評判でした。あまりの豪華さに、会議の出席率は非常に高かったと言います」(同・業界通)

 石橋は会議と収録スタジオには、常にスーツ姿で現れた。その風貌は芸能人というより会社役員を連想させたそうだ。スタジオの場合は、すぐに衣装に着替える必要があるのだが、それでも背広にこだわった。

「あのスーツ姿は、『自分の番組』に対する責任感だと見ています。実際、石橋さんは企画会議で積極的に意見し、議論を活性化させました。スタッフに緊張感を持たせる目的もあったと思います。『みなさん』は『食わず嫌い王決定戦』の人気に頼りすぎ、視聴率が低迷したことがありました。するとプロデューサーでもディレクターでもない石橋さんが『ロケ番組に変更しよう』と、テコ入れの大英断を下したんです」(同・業界通)

 発案するだけでなく、石橋はロケ番組に定評のあったフリーのディレクターを自らヘッドハンティング。そして生まれたのが2011年9月から「前略、道の駅より」としてスタートし、後に「男気ジャンケン」と改題されたコーナーだ。

「これが人気コーナーに成長し、『みなさん』の視聴率は回復します。石橋さんは裏方スタッフで“野猿”を結成した実績からも明らかですが、芸能人としてだけではなく、プロデューサーとしても一流です。そんな彼のセンスが遺憾なく発揮されたのが、あの『細かすぎて伝わらないモノマネ』だったんです」(同・業界通)

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