渋滞バスから“道譲れ”ツイートで炎上も 代表親善試合の大混乱

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 昭和50年代に子供向け雑誌に連載された漫画「リトル巨人くん」にこんなシーンがあった。

 小学生にして巨人軍の看板投手の巨人くんは、ある日、下校が遅れ、タクシーで後楽園球場に向かう。ところが道路は大渋滞。そこにパトカーが現れ、球場まで先導。巨人くんは最終回のピンチに間に合い、チームを救う――。

 昭和の漫画ならではの話……と思ったら、なんと同じことが平成も終ろうかという現代で実際に起こった。

 大分県で行われたサッカー日本代表の親善試合で、選手たちが乗ったバスが渋滞に巻き込まれたのである。

 DF槙野智章(31)はバス車内からツイッターで、

〈大渋滞でスタジアム入り出来ていない。皆さんの力が必要です。バスを通して下さい。すいません…お願いします!〉

 と呼びかけたのだが、これに対してネットは、

〈予定があるのはみんな一緒。用事に貴賤はない〉

〈ツイートを前を走ってる車の人が見てるわけないし、見てたら携帯操作でアウト〉

〈走ってけば?〉

 などと大炎上。結局、パトカーが先導することになったが、大手紙デスク曰く、

「国家レベルのイベントであるW杯とコンフェデレーション杯ではパトカーの先導はありましたが、それ以外では、他の競技を含めて聞いたことがないですね」

 一行が到着したのは試合開始40分前だった。

「ただウォーミングアップは不十分。幸い怪我人は出ませんでしたが、出てたら大問題になっていました」

 対戦相手のベネズエラチームや審判も到着が遅れ、試合開始に間に合わなかった記者も。観客に至っては、

「3分の1は試合開始に間に合わず、なかには試合終了にも間に合わなかったサポーターもいたそうです」

 ちなみに、試合結果は1-1のドロー。漫画のように首尾よくはいかなかった。

週刊新潮 2018年11月29日号掲載

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