5度目の紅白出場「島津亜矢」 大ヒット曲はなくても歌唱力は日本一の“歌怪獣”

芸能2018年12月1日掲載

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一時は引退状態に

 芸歴は古い。1986年、師匠である星野哲郎(1925~2010)作詞の「袴をはいた渡り鳥」で、15歳でデビューというから、優に30年を超える。芸能記者は言う。

「デビュー翌年には、坂本冬美(51)、石上久美子(51)と“はつらつ3人娘”を結成したりと活発に活動しましたが、なかなかヒットには恵まれず、おまけに所属事務所との移籍トラブルで3年ほど休業状態に。その間はOLもしていたそうです。91年に再デビューした曲『愛染かつらをもう一度』が売り上げ30万枚を越えるヒットとなり注目されましたが、この年の紅白には出られませんでした。その後も、演歌界では初のインターネットライブを開催するなど意欲的に活動し、01年に30歳で紅白初出場できましたが、その後14年も声がかからず、地道な活動が続きました」

 転機は2010年という。

「この年に発売したカバーアルバム『Singer』では、(山口)百恵ちゃん(59)の『秋桜』や中森明菜(53)の『飾りじゃないのよ涙は』、『昴』、『監獄ロック』など、演歌とはまったく異なるポップスやロックを歌い、これが評判を呼んで、『Singer』シリーズは今年5枚目を発売しています」(同・芸能記者)

 15年に紅白に返り咲き、翌16年も連続出場。そしてこの時に歌ったのが美空ひばり(1937~1989)の最後のシングル曲「川の流れのように」だった。

「演歌歌手でも上手く歌えないといわれる、ひばりさんの曲ですが、彼女は13年に発売した歌謡曲のカバーアルバムで、すでに披露していました。この頃から、他人の曲を歌わせても上手いと評判となり、昨年6月には金スマ(「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」TBS系列)で“歌怪獣”として彼女の特集が組まれました。そして昨年の紅白で歌ったのが、『The Rose』です。ロックシンガーのジャニス・ジョプリン(1943~1970)をモデルにした米国映画『ローズ』(79年11月公開)の主題歌で、主演した歌手で女優のベッド・ミドラー(72)が歌ってグラミー賞を受賞した曲です。この曲を歌った紅白のステージにドギモを抜かれ、カバーアルバム『Singer』シリーズを買ったという若い方も多いようです」(同・芸能記者)

 現在、全国横断コンサートの真っ最中でもあるが、それとは別に「中島みゆきリスペクトライブ」なども開催 している。音楽ライブ情報サービス「LiveFans」のまとめた観客動員ランキング(女性演歌部門)では16年、17年、そして今年上半期も1位 である。

 演歌が売れないご時世、彼女もヒット曲という面では、30万枚以上売れた再デビュー曲「愛染かつらをもう一度」を超えるものはまだない。だが、いまや「日本一歌が上手い」とまで言われるようになった島津亜矢。しかも、演歌のみならず、ロック、ポップス、R&Bまで何でもござれの“歌怪獣”……。

“和製R&Bの女王”が看板のゴッド姉ちゃんも、多少のヒットじゃ紅白のお鉢が回って来るはずもないか。

週刊新潮WEB取材班

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