大晦日の“異種”格闘技? メイウェザーに「那須川天心」の秘策

スポーツ 週刊新潮 2018年11月29日号掲載

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 キックボクシングの“神童”那須川天心(20)が、ボクシング5階級王者フロイド・メイウェザー(41)と大晦日、さいたまスーパーアリーナで拳を交える。

 メイウェザーは50戦無敗だが、那須川もデビューから33戦無敗だ。ただこの対決、“非公式戦”扱いで、お互いの戦績には加わらない。

 TBS関係者によると、

「元々はメイウェザー側から“3分3ラウンドのエキシビションをやらないか。相手は誰でもいい”と持ち込まれた企画。初めはTBSに5億円で持ち掛け断られ、フジに持ち込まれた」

 ただフジ関係者曰く、

「メイウェザーに払うのは15億円です」

 大晦日のゴールデンタイムとはいえ思い切った額である。

「大口のスポンサーがつきそうですし、RIZINというイベントが世界に知れ渡るための広告料と考えています」(同)

 11月5日、両者揃って記者会見を開いたが、その直後にメイウェザーが試合のキャンセルを仄めかし、一時は実現が危ぶまれた。

「RIZINは、“エキシビション”という言葉の解釈の違いと説明していますが、要するに、異種格闘技の草分けである“猪木vsアリ”と同じ手法を試みて失敗してしまったのです」

 とスポーツライターの布施鋼治氏が解説する。

「当時、アリは余興のつもりでしたが、猪木が話を大きくしていった。最後の最後までルールは揉めましたが、猪木が押し切る形であの異種格闘技が実現したのです。今回も、ルールなどは後回しで先に会見を開きましたが、米メディアが騒ぎ立てたため、メイウェザーがビビッてしまった。結果、臍を曲げたメイウェザーの注文通りのルール、つまり“異種”でなくボクシングルールでの対戦になってしまいました」

 もっとも、

「那須川は倒す気満々。なので、いわば“やる気100%”と“やる気0%”という、気持ちの上での“異種”格闘技です」(同)

 判定はなく、勝利はKOのみ。那須川の秘策は?

「バックブロー(体を回転させて裏拳で打つ)など、ボクシングではありえないパンチを打てるか。KOしなくても、相手が膝をついたり尻餅をつけば勝ったようなもの。世界のメディアはその写真とともに、さもメイウェザーが負けたかのように報じますから」(同)