篠原涼子CMでおなじみ 「日本和装」社長が会社のカネで大尽遊び

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公私混同

 だが、問題はそれだけではない。同じく吉田氏が所有するロールスロイスの自動車税や保険料も会社が支払い、コチラは3年でおよそ181万円に上る。維持費を気にかけずクルーザーや高級外車を乗り回すのはさぞ気持ちがよかろう。

 改めて同社に尋ねると、クルーザーは「顧客への接待や社員の福利厚生」、ロールスロイスは「顧客の送迎」などに使用したと弁明するが、調査委員会はどちらのケースも〈取締役会決議〉を経ておらず、〈実体面においても、手続面においても不適切〉と断じた。

 さらに、吉田氏は自宅を改装する際、コンシェルジュサービスにフィットネスジムを完備した元麻布や日本橋のタワマンに仮住まいしている。会社持ちの賃料は3年で締めて約3500万円也。結果、吉田氏は自ら築き上げた会社から、6千万円以上の返金を求められる羽目になった。

「社長の私有財産の維持費を平然と会社につけ回すなんて話になりません。こんな会社が1部昇格を目指すこと自体が驚きです」

 元「週刊東洋経済」編集長で、経済評論家の勝又壽良氏も呆れ顔である。

「現在、東証は上場企業にコーポレート・ガバナンスを強く求めています。要は公明正大な経営に努めよ、ということで、このような公私混同は認められるわけがない。問題を指摘された以上、今後もチェックを受けると覚悟すべきです」

 昇格を目指すには、帯をキツーく締め直さなければ。

週刊新潮 2018年11月15日号掲載

ワイド特集「男の勲章 女の勲章」より

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