定年に備えて憶えておきたい「退職金定期預金」と「失業保険」活用術

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人生最後の節目「65歳」再就職術の「勝ち組」「負け組」(3/3)

 いつまでも過去の栄光に縋るのをやめ、転職先は条件にこだわりすぎず決めること――。シニア世代の再就職の“勝ち組”“負け組”を分けるポイントについてこれまで紹介してきた。そして、最後に憶えておきたい再就職術。定年後に貰える二つの大事なお金の話だ。

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 ファイナンシャルプランナーの深野康彦氏が解説する。

「定年後、手にするまとまったお金は退職金ですが、一括で貰う一時金型と、分割で貰う年金型に分かれます。前者なら多額の税控除があるので、なるべく一時金型で受給したい。退職金が1500万円貰えたら、勤続年数が20年だと控除額は800万円、25年だと1150万円になる計算です」

 控除額には公式があって、勤続20年以下の場合は40万円×勤続年数、20年を超えた場合は、800万円+70万円×(勤続年数-20)。年金型は他の収入と合算され課税対象になってしまうのだ。

 さらには、定年退職者だけのこんな特権もある。

「積極的に宣伝していない金融機関が多いのですが、退職金専用定期預金がお勧めです。とにかく通常の定期預金よりも金利が高くて、年0・5%から1%くらい。大手行より地銀や信用金庫の方が高い傾向です」(同)

 ただし条件があり、新規の預け入れは退職後1年以内。預け入れ期間は1~3カ月が主流、最長でも6カ月と短いが、満期になったら他行に預け替えることもできる。なので、預け替えを繰り返し、退職1年以内の期限ギリギリで、さらに預け入れ期間の長い金融機関に移せば、通算1年前後は高めの金利の恩恵を受けられるのだ。

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